札幌市は、北1条西12丁目街区[会員専用MAP↗]の活用に向けたサウンディング型市場調査の結果をまとめた。9団体が参加。集客交流機能では、公共ホールとの複合を前提とした展示場や会議室、民間商業施設などを提案する意見が上がった。この結果を踏まえた上で、さっぽろ芸術文化の館(芸文館)解体後の跡地利用について検討を進め、事業手法を含めた跡地利用の具体化を目指す。
北1西12街区は地下鉄東西線西11丁目駅に近く、周辺に市教育文化会館、市資料館、北海道立近代美術館など文化・歴史・芸術に関する施設や宿泊施設が集積。街区内の芸文館は後継となる札幌文化芸術劇場開業に伴い閉館し、2022年3月までに解体する見込みだ。
街区の敷地面積は1万1639m²、用途は商業地域と一部近隣商業地域で、容積率400%、建ぺい率は80%となっている。
市場調査には開発デベロッパーやゼネコン、総合商社など9団体が参加。集客交流機能では、公共の多目的ホールや8000人から1万人規模のアリーナなど公共施設に関するアイデアが上がった。また、ホール以外の機能として、公共ホールとの複合を前提とした展示場や会議室、公共ホールと民間商業施設との複合、デジタル・メディア分野に特化した体験型施設を提案する声もあった。
市が費用負担する場合の費用低減策には、PPP・PFIによる整備・運営や、民間施設部分を定期借地とし賃借料を建設費に充てることなどを挙げた。
このほか、冬季も利用できる屋内広場や屋内・屋外が連続したオープンスペース整備、地域活動促進に向けたコミュニティーキッチン導入、オープンスペースの地域利用なども提案。地下鉄駅との接続などアクセス強化に関する要望も見られた。
(北海道建設新聞2020年5月11日付12面より)
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