苫小牧港のLNG燃料供給拠点活用へ ロードマップ示す

2020年05月18日 10時00分

導入方式4つを検討 大型タンク設置の可能性も

 苫小牧港の液化天然ガス(LNG)バンカリング(船舶燃料供給)拠点活用に向けたロードマップが、このほどまとまった。苫小牧港管理組合などで構成する苫小牧港LNGバンカリング検討会が策定したもので、トラックtoシップといった導入方式を示しているほか、東港区への民間による大型LNGタンク設置の可能性も示唆。同組合担当者は「あくまで燃料補給事業を提供するのはサプライヤー。海運事業者など、今回の検討結果を参考にしてほしい」と話している。

 LNGバンカリングとは、港でフェリーやコンテナ船などへの燃料LNG補給を指し、国内では東京湾が2020年度内の事業開始を予定している。

 現在、多くの船舶は重油類を燃料としており、これらが排出する硫黄酸化物や温室効果ガスに対し、規制強化や排出量削減が求められている。

 同港でも、今後の新造船では比較的クリーンなLNGの需要が今後高まると予想。19年に苫小牧港管理組合や港湾関係省庁、商船三井などが参加する検討会を設置し、複数あるバンカリング方式ごとの課題や対策を洗い出した。

 導入を検討する方式は4つ。トラックから船舶に燃料補給するトラックtoシップ、船舶同士で補給するシップtoシップ、大型貯蔵タンクから補給するショアtoシップ、燃料を充てんしたコンテナを船へ積み込み、燃料タンクを交換するポータブルタンク方式だ。

 これらはそれぞれ補給速度や量が違うため、利用船の停泊時間ごとに適した方式を取らなくてはならない。また、既存岸壁の改修や、新たな補給用施設設置といったインフラ整備が必要になる可能性もある。

 検討会では、西港区と東港区で期待される導入ロードマップを策定した。いずれも20年代での整備推進を前提としており、西港区では初めにトラックtoシップを導入。燃料補給用のLNGバンカリング船を建造し、シップtoシップも実用化する流れだ。

 東港区でも、シップtoシップを導入するほか、長距離フェリー用にショアtoシップを開始。さらに需要を見極めながら、より大型のタンクを設置する可能性も示した。

(北海道建設新聞2020年5月15日付13面より)


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