グエン・バオ・アインさん(26)は、ベトナムの国立大・ダナン工科大を卒業したエリート技術者。卒業後は、本国の建設会社に入社し2年後に退社して1年間、日本語学校に通った。2019年6月に堀口組の面接を受け、ことし3月に来日、4月に入社した。
グエンさんは、堀口組が取り組んでいるネットワークカメラなどを活用し、遠隔地にある現場の様子を本社で可視化する「PRISM」のシステム構築を支援している。益田猛専務は「どれだけできるのか技量を見ながら、いずれはCADやGPS測量を任せたい」と大きな期待を寄せる。
グエンさんは「仕事よりも日本語が難しい。会社の人は、いろいろ教えてくれるが専門用語はなかなか理解できない」と、言葉の壁にぶつかっているが、日常会話程度ならほとんど問題なく話すことができる。現在、日本語検定4級だが、1級の習得を目指すという。
日本の建設業に触れて感じたことは、「建設機械の自動操縦に取り組んでいる。ベトナムではほとんど見ない」と最先端技術を肌で感じ、ノウハウを身に付け本国で生かしたいと考えている。(留萌)
(北海道建設新聞2020年6月17日付10面より)