町内産業の担い手育成へ
産業の担い手を町内で育てよう―。八雲町などは6月29日、町内での起業・創業や就業などの支援を目的に設立する「株式会社木蓮」の発起人会を町役場で開いた。役員候補の町内若手事業者らが集まり、事業内容や今後のスケジュールを確認。人口減少に歯止めをかけるための新たな一歩を踏み出した。
産業に携わる人材を自治体、商工業界が一丸となって育てていこうという取り組み。町内の若者や町外からの起業・就業希望者などに対して、経営や商品開発、マーケティングに関する教育を施し、町内への定着や後継者不在の企業に対する事業承継支援などを進める。
7日の法人設立後、8月から地域おこし協力隊の隊員を同社に派遣。町から企業版ふるさと納税に関する事務を受託し、事業実施に向けた収益を確保する。町情報交流物産館「丘の駅」の指定管理も担う。
発起人会には、出資者となる八雲町の岩村克詔町長らのほか、代表取締役社長に就任予定の佐藤有季氏、取締役に就くNPOやくも元気村の赤井義大氏、神馬組(本社・八雲)の神馬琢哉専務、中田建設(同)の中田拓希氏が出席した。
佐藤氏は「若手が中心となって事業を進められることを、うれしく思っている。町に誇りを持ってもらえるよう、挑戦と努力を続け、恩返しをしていきたい」と話していた。
(北海道建設新聞2020年7月1日付19面より)