産業遺産保存へ 旧士幌線第三音更川橋梁の補修が本格化

2020年07月14日 12時00分

橋梁天端の高さまで組まれた足場

 上士幌町が発注した旧国鉄士幌線第三音更川橋梁の補修作業が本格化している。国の登録有形文化財である同橋を産業遺産として保存するための工事で、小寺建設・田西建設共同体が施工を担当。天端と同じ高さ18mまで足場を組み、大径間アーチの橋脚部補強などを進める。今秋の完成を目指している。

 全長71mのコンクリートアーチ橋で、1936年に完成した。河川横断部に架かる32mのアーチは当時、国内で最大級。現場代理人を務める小寺建設の佐藤佑樹工事部係長は「通常の橋梁補修とは異なり、現在の姿を維持しながら進める。初めての経験で勉強になる」と話す。

 現場は大雪山国立公園内で作業スペースが限られるため、橋上から小型のクローラクレーンを使って足場を組んだ。資材の積み下ろしも行う。橋そのものは今も堅牢(けんろう)で、町が2018年度に調査し、使用されているコンクリートに十分な強度があることを確認している。

川にせり出した足場から真上に眺める大径間アーチは、工事中のみ見ることができる景色だ

 8日時点の進ちょく率は45%。大径間アーチの橋脚巻き込み部コンクリート打設は右岸を完了し、モルタルによる断面補修作業の開始に向けた準備を進めていた。断面補修後は橋梁天端に防水処理を施し、線路を敷いて完成となる。

 国道273号側の足場には、事業費が寄付で賄われたことに謝意を示す看板を町が設置し、工事をPRしている。

 「紅葉が始まる前には完成させたい」と佐藤係長。橋上の手すりを増設するなど安全対策にも気を配りながら作業を続ける。(帯広)


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