日高自動車道静内―三石間 最短ルートで最大1140億円

2020年07月17日 10時00分

旭川・紋別自動車道遠軽―上湧別間は市街地回避で300億円

 北海道開発局は、札幌第1号同庁舎で15日開いた社会資本整備審議会道路分科会の北海道地方小委員会で、日高自動車道静内―三石間と旭川・紋別自動車道遠軽―上湧別間の整備案をそれぞれ3パターン提示した。静内―三石間は、最短の別線整備ルート(約20㌔)となった場合、最大1140億円の事業費を試算。遠軽―上湧別間は市街地を回避する別線整備ルート(約14㌔)の場合、最大300億円の事業費を見込んでいる。

 計画段階評価は道路事業着手前の段階において、地域の政策目標を明確化し、複数の整備案を比較・検討する制度。2019年12月に第1回計画段階評価を行った2路線は、アンケートを経て、ルート案の検討に入った。

 日高道静内―三石間については現在事業中の厚賀静内道路の後続区間で、市街地の回避による移動速度と安全性の向上のほか、海沿いにある現道の国道235号に対する代替ルートとして津波回避も課題。ルート案として①別線整備・市街地アクセスルート(約21㌔)②別線整備・最短ルート(約20㌔)③別線整備・一部現道改良・市街地アクセスルート(約21㌔)―の3案を提示した。

 ①は現道北側の山間地形に沿ったルート構成で、東静内地区で現道に並走するなど地域へのアクセスも可能となっており、事業費は720億―880億円を試算。②は山間地を直線で進むため最短で安全性、速達性、津波回避の観点から優れるが、トンネルなど構造物延長が長くなることから事業費は940億―1140億円と3案中最も高額だ。

 ③は春立―三石間で235号の現道を2―3㌔程度改良して利用するもの。市街地アクセス性には優れるものの、浸水を回避するために道路のかさを高く盛る必要があり、事業費は860億―1060億円とやや高額となる。

 旭紋道遠軽―上湧別間は現在の終点である遠軽ICから湧別町を経て紋別市へと延伸するルートの最初の区間。こちらについても①別線整備ルート(約14㌔)②別線整備・一部現道改良ルート(約14㌔)③現道改良ルート(約13㌔)―の3案が示された。

 ①は遠軽ICに直結し、遠軽町市街地東側を迂回する全線別線の自動車専用道を整備することで、物流や救急医療の輸送時間短縮、安全性確保、災害時の代替性のいずれも充足。事業費は240億―300億円を見込む。

 ②は遠軽ICから約2㌔を333号の現道改良で対応し、242号との交差点付近で自動車専用道に分岐する折衷的なルート構成で、事業費は最も安い210億―270億円。③は国道333号、242号を現道改良して対応する案で、信号交差点が残り時短効果も低いほか、用地買収・補償費が大きく、事業費は350億―430億円まで膨らむ。

 委員からは、両路線とも残る計画区間の全線を見越した上で整備案を練る必要がある、自治体の防災計画も勘案すべきなどの意見が挙がったほか、静内―三石間は夏場の霧も交通上の課題となることを指摘した。

 今後、開発局は第2回目のアンケート、地元のヒアリングを実施した上でそれぞれ最も有効と考えられるルートを決定。次回会合の場で、最終的なルート案を示す考えだ。

(北海道建設新聞2020年7月16日付1面より)


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