函館建管が新外環状線に21年度着手 拡幅や立体交差整備

2020年07月20日 15時00分

 函館建管は、3・3・87新外環状線整備の2021年度事業着手を計画している。事業延長は1・6㌔で、現在の全幅11・5㍍を19㍍に広げるほか、道南いさりび鉄道線をまたぐ立体交差整備[MAP↗]、踏切除却などに取り組む予定。7カ年計画で整備を進め、27年度の完了を目指す。総事業費は40億円を試算している。

 同線は北斗市の228号を起点に、227号と函館江差自動車道北斗追分ICを結ぶ延長1・6㌔の都市計画道路。道路西側には2級河川である久根別川が流れている。

 1985年度に3・2・75新外環状線として都市計画決定。06年度に3・3・87新外環状線へと変更した。道道北斗追分インター線として道道認定も受けており、道が事業を進める。

 函館圏域は、6放射線と4環状線による道路網の形成を図っているが、函館圏の環状道路に位置付けられた当該区間のみが未整備区間だった。函館新外環状道路が20年度に開通することもあり、環状線の効果を発揮させるために早期の事業着手が必要となっている。

 同事業は、函館江差自動車道、函館新外環状道路と一体となった函館圏の新外環状構築や、主要道路の渋滞緩和、旅行速度向上のほか、大規模自然災害時の避難路確保、緊急輸送道路機能の充実を目的とする。また、道南いさりび鉄道線との立体交差整備と踏切除去により、道路走行の円滑化と安全性向上を図る。

 現況は、片側1車線の車道幅員3㍍、路肩両側0・75㍍、歩道両側2㍍の総幅員11・5㍍。整備後は片側1車線の車道幅員3㍍、停車帯両側2㍍、植樹帯両側1・5㍍、歩道両側3㍍の総幅員19㍍とする見込みだ。

 公共事業大規模等事前評価調書によると、事業費の内訳は、橋梁143㍍が12億5000万円、擁壁280㍍が8億5000万円、道路1177㍍が7億円、用地補償に9億円、測量設計が3億円となっている。

 事業効果については、走行時間短縮便益が37億2300万円、走行経費減少便益が1億7600万円、交通事故減少便益が2億1300万円となっており、費用便益比(B/C)は1・37を見込んでいる。

(北海道建設新聞2020年7月17日付11面より)

※紙面掲載時に図面に誤りがありましたので訂正した図を掲載しています


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