人工池や水路新設、サクラ並木も

人工池などの新設を計画する新緑橋上流の町有地

　芽室町はピウカ川左岸の親水公園整備に2022年度にも着工する。新緑橋上流の町有地0・8haに水遊びができる人工池や水路を新設し、川沿いには散策路やベンチ、サクラ並木などを設ける計画。総工費は3億5000万円を見込み、人工池から着手する考えだ。帯広建管の河川改修と歩調を合わせるため、20年度に予定していた実施設計を21年度に変更する方針で、9月1日開会予定の定例町議会に実施設計費を減額する補正予算案を提出する。

　ピウカ川は、市街地西部を流下し元町地区で十勝川に合流する1級河川。

　このうち、国道38号元村橋から町道二丁目通の高岩橋までの1700ｍを親水公園区間に位置付けている。区間内には芽室公園や花菖蒲園、ピウカ公園、ピウカ緑地、句碑の森などがあり、整備はこれらとの連続性にも配慮する。

　同区間では帯広建管が河川改修を計画。住宅が張り付いているため、現況の堤防間41ｍを変えずに、河道を掘削して流下断面を拡大、堤防上に管理用の舗装道路を新設する。現在は実施設計を進めている。

　町の整備計画は八丁目橋から南一線橋までの左岸800ｍが対象。区間内の高水敷に散策路を新設するほか、親水施設や複数の休憩スペースなどを設ける方針だ。

　新緑橋上流の西4条7丁目にある町有地0・8haで、水遊びができる人工池や広場、遊具、防災意識を啓発するためのパネルなどを新設。人工池はミスト状に水を噴出させる設備を置き、水路に水を流して循環させる。

　西地区コミュニティセンターがある南一線橋上流と、ピウカ橋上流にもベンチやあずまやを新設する。この2橋間では堤防沿いにエゾヤマザクラの並木も整備。コミュニティセンターの駐車場は公園利用者の駐車場として再整備し、現在は1カ所の出入り口を2カ所に増設する計画だ。

　このほか、泉橋上流ではピウカ公園内の野球場を廃止し、公園利用者のための駐車場を新設する。

　帯広建管が河川改修の実施設計を年度末に完了するため、これと歩調を合わせて21年度に実施設計を発注する予定。早ければ22年度に着工し、施工期間は3―4年程度をみている。

　工事は人工池などの親水施設から取り掛かる見通し。新緑橋周辺で子育て世帯向けの宅地が分譲されているためで、完成部分から順次供用し事業効果の早期発現につなげる考えだ。

(北海道建設新聞2020年8月31日付13面より)