苫小牧埠頭、北海道クールロジスティクスプレイスが市と協定

岩倉市長(右)と海津社長が協定書を交わした
苫小牧市と苫小牧埠頭(本社・苫小牧)、北海道クールロジスティクスプレイス(同)は8月28日、苫小牧東港の温度管理型冷凍冷蔵庫会議室で、津波一時避難施設としての使用に関する協定を締結した。津波が発生した際、同冷凍冷蔵庫屋上などを避難場所として使用するためのもので、岩倉博文市長と海津尚夫社長が協定書を交わした。
協定の対象となるのは、北海道クールロジスティクスプレイスが所有し、苫小牧埠頭が運営する道内最大級の温度管理型冷凍冷蔵庫。4月末に完成し、5月末から営業開始した。建設地は苫小牧国際コンテナターミナル隣接地の苫小牧市弁天1の45で、規模はRC造、5階、延べ1万4738m²。
津波避難ビルの機能を備えており、非常用電源や受水槽を3階以上に設置。避難するときには事務所出入り口ドアのフラッシュライトが点滅して誘導する。屋上は地上から36mの高さで、最大1700人が収容可能。また、水や食料、毛布などの備蓄品も300人、3日分備えている。
岩倉市長は「ロジスティクスの展開を港湾が担うこと、苫小牧港としての新たな取り組みに注目している。この施設が北海道経済、道民にしっかり役に立つよう祈っている」と期待を示した。
海津社長は「住民や港湾で働く人に安全、安心を提供できるのはうれしい。関係者と連携して危機管理機能を向上させたい」と話した。
(北海道建設新聞2020年9月1日付13面より)