石狩市は、石狩浜に設置されたブロンズ像「無辜(むこ)の民 石狩」を制作した札幌市生まれの彫刻家・本郷新が取り組んだ「石狩浜の百年記念塔」を取り上げたテーマ展を、10月5日まで弁天町のいしかり砂丘の風資料館と石狩浜海浜植物保護センターで開催中だ。同氏が黒川紀章氏と共同制作した作品を含め、1967年に実施した北海道百年記念塔設計コンペ入賞作品のパースを展示している。
本郷氏は、1978年に北海道文化賞を受賞したお礼として、北海道開拓の原点ともいえる石狩川河口にブロンズ像を置くことを希望した。
また、黒川氏と共同制作で参加した北海道百年記念塔設計コンペでは、優秀作となったものの最優秀作に届かなかったことから、その後は石狩に百年記念塔を設置するため、高さ2㍍程度の模型「石狩」を制作していた。
展示では、石狩浜の百年記念塔の原点といえる北海道百年記念塔設計コンペ作品をはじめ、299点の応募作品から入選した10点のパースのほか、初公開となる黒川氏直筆ラフスケッチ、構想メモを見ることもできる。
開催時間は、パースなどがある、いしかり砂丘の風資料館は午前9時半から午後5時まで、モニュメント「石狩」を展示する石狩浜海浜植物保護センターは午前10時から午後4時まで。
(北海道建設新聞2020年9月8日付10面より)