室蘭経営研究会(小金澤昇平会長)が主管する第35回北海道建青会全道会員大会が10日、苫小牧市内のグランドホテルニュー王子で開かれた。基調講演やパネルディスカッションを通じて、建設業や地域のこれから、人材育成などについて考えた。
大会テーマは「THE CONSTRUCTION’S HEART♡ 未来へつなげDOBOKUの心をあつめて」。北海道建青会を構成する道内11の二世会組織と行政機関、建設関連団体などから約250人が参加した。
北海道建青会の小金澤会長は「地域建設業、建設産業をより一層発展させ、地域社会を輝ける未来へつなげるためにヒントやキーワード、それぞれの役割に気付き多くの仲間と思いを共有し、つながることができれば幸い」とあいさつした。
来賓の佐藤信秋、足立敏之両参議院議員、堀井学衆議院議員、倉内公嘉北海道開発局長、鈴木直道知事(佐々木誠也公営企業管理者代読)、栗田悟北海道建設業協会副会長、中田孔幸室蘭建設業協会会長が働き方改革など建設業の魅力向上や担い手の確保・育成、地域の守り手など業界の果たす役割に期待を寄せた。
基調講演した札幌国際大の阿井英二郎教授は、日本ハムファイターズ1軍ヘッドコーチ時代の人材育成やチーム運営について「皆さんは人を育てるコーチ。自分自身をコーチとして育てあげてほしい。若い人の行動を観察して見守って、応援してほしい。それが若い人を育成する近道だ」と自らの経験を披露した。
パネルディスカッションでは荒木コンサルティングオフィスの荒木正芳代表がコーディネーターとなり、元北海道開発局長でプライムインターナショナルジャパンの和泉晶裕取締役と阿井教授、苫小牧高専の松尾優子准教授、小金澤会長が「未来へつなげDOBOKUの心をあつめて」をテーマに、アフターコロナと建設業、人材確保・定着について意見交換。和泉取締役は「コロナの影響でパーソナル化が進み多様性が広がる。社会全体がリノベーションされていくと絶対建設業が関わってくる。ライフスタイルが変わってくると社会資本整備も変わる。建設業はリノベーションの役割の一つを果たす」、松尾准教授は「夏休みには小学生を対象に現場見学会をしてほしい。親にも建設業を知ってもらうことが大事」と話した。
(北海道建設新聞2020年9月11日付1面より)
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