営業再開に向け改修か新坑道設置へ
夕張市は、2019年4月の火災から営業休止中の石炭博物館模擬坑道の営業再開に向けて、堆積物除去と坑道内空洞調査を実施する。早ければ10月にもそれぞれ指名通知し入札して、20年度内の完了を目指す。また、坑道内の強度を調べるボーリング調査も年度内に実施したい意向で、調査結果によって坑道内の改修か新たな坑道の設置を検討する。
高松7にある石炭博物館の模擬坑道(れんが造・RC造、延長180m)は、石炭が採掘された実際の坑道を活用した国内唯一の見学施設。財政再生団体である市が、18年に再生の象徴としてリニューアルオープンしたが、火災に遭って現在は閉鎖となっている。
7月13日に開かれた模擬坑道災害対策有識者会議では、安全対策が施されれば営業再開は可能との認識が示された。今後は再開に向け、年内に堆積物除去と坑道内空洞調査を進め、さらに補正予算を追加しボーリング調査を実施したい考え。調査の結果次第で、既存の坑道の修復か新たな坑道の掘削を判断し、早ければ21年度にも復旧整備に着手したい意向だ。
(北海道建設新聞2020年10月1日付12面より)