人感センサーで通行量測定 室蘭市が実証事業開始

2020年10月04日 10時00分

 室蘭市は、IT通信機器開発のエナジーワイヤレス(本社・東京)の協力を得て、ICT通行量調査システムの実証事業を始める。人感センサーの有効性を確かめる試みで、従来の高コスト、データ精度の低さなどの課題を解決し、高度な通行量データの確保が実現できる可能性がある。

 市の企業訪問でつながりを持つエナジーワイヤレスから地域貢献の側面で協力を得られることとなったため、同社の技術を市のまちづくりに活用する実証事業として取り組む。

 これまでは職員、カメラによる通行量調査を実施していたが、測定の誤差、人件費、限られた時間内のデータ、処理時間やセキュリティー対策などが課題だった。

 これを人感センサーに切り替えることで、ICTセンサーシステムが通行量をチェック。測定誤差が少なく、連続的なデータの取得、ランニングコスト減少などが実現できるという。

 最近では、IoTの通信手段として低速、低消費電力、低コストが特徴の低電力広域無線(LPWA)が注目されている。これを利用することで、Wi―Fi環境のない場所でも調査が可能となる見込みだ。

 実証事業では、1日にJR東室蘭駅の自由通路にセンサーを設置し、2日から運用を開始する。

 同施設にはWi―Fi環境があるため、今回はLPWAは使用しないが、センサーの有効性が認められれば、将来的にLPWAを用いてWi―Fi環境がない街中などでも調査できるようになる。

(北海道建設新聞2020年10月2日付15面より)


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