美深町の仁宇布小中で森林認証材の活用進む 

2020年10月14日 10時00分

大規模木造建築物で国内初の全体認証目指す

 美深町内で、SGEC森林認証を受けた木材を使用する取り組みが始まっている。建て替えが進む町立仁宇布小中学校では、建築材に町内で採れる森林認証材の使用を推進。美深町は、同小中でSGECプロジェクトCoC認証の全体認証の取得を目指している。町によると、取得すれば大規模木造建築物としては国内初となる。(旭川支社・沓沢 奈美記者)

SGEC森林認証材を使った校内を見て回る見学者

 SGEC森林認証を取得した上川管内の森林組合や市町村で構成する上川森林認証協議会が、仁宇布小中学校の構造見学会を開くなど、認証制度や認証材に対する関心が高まっている。同小中の校舎はW造、平屋、延べ803m²。橋本川島コーポレーション・山崎組共同体が施工している。

 SGEC森林認証とは、適正な管理ができている森林や、認証された木材を扱う事業体が認められる日本独自の認証制度。荒廃による林業の衰退を防ぐ意識を高めるため、他のFSC、PEFC森林認証材とともに東京五輪のメイン会場である新国立競技場などで使われ、注目されるようになった。

 SGEC森林認証の取得には、日本森林技術協会などの第三者機関からの承認が必要。森林の計画的な保育や伐採、希少性の高い植物の保護などに関わるマニュアルの作成と順守が求められる。

 管内の森林管理認証面積は、3月末時点で道有林、民有林など合わせて約22万3000haに上る。オホーツク管内に次いで全国で2番目の広さとなる。

 美深町で取得を目指しているのは、SGECプロジェクトCoC認証の全体認証。プロジェクト認証とは、事業体ではなく、建設、製造する製品または建築物そのものを認定する仕組み。建築物に使う木材の7割以上が認証材であれば、全体認証を得られる。認証を得ることで、建築物のブランド化を図る。

 町では仁宇布小中学校建設に、町内の道有林と町有林から採れる認証材を使用。建設水道課の元岡友之副主幹は「町産材を使って学校を整備できることで町内の林業振興につながる。住民に親しまれる施設になってほしい」と話す。認証材の普及、イメージ向上にも期待を寄せている。認定取得は施設が完成する2021年3月を目指している。

(北海道建設新聞2020年10月13日付1面より)


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