20年間の事業費見通し示す
札幌市建設局は、橋梁長寿命化修繕計画を改定し、2020年度から20年間の事業費見通しを示した。点検結果などから補修時期を精査し、平準化した結果、20年度の約40億円をピークに、25年度にかけて段階的に減少していき、25年度以降は毎年度10億―15億円程度で推移する見込み。20年間の整備対象は合計1203橋で、事業費に343億円を試算している。
10年度に策定した同計画は道路維持管理基本方針に基づく施設別補修計画で、直近では17年度に改定。今回は、橋梁の定期点検が18年度で一巡したことを受け、優先順位を見直して9月に改定した。
対象橋梁は1285橋。重要橋梁が571橋、一般橋梁が714橋という内訳になっている。重要度と健全性に応じて4分類し、短期計画(20―24年度)、中期計画(25―29年度)、長期計画(30―39年度)のリストを策定した。
短期計画には、180橋を盛り込み、事業費に約145億円を試算。短期、中期計画では合計413橋を対象に、約201億円を投じる予定だ。
長期計画の10年間は790橋、約142億円を見込む。この期間は事業費が微増で推移し、修繕橋梁数も増加するとみている。約70%が事後保全となる小規模な橋梁で、33年度以降は年間80―90橋程度となる見通し。
この計画を推進することで、従来の維持管理に比べ、今後50年間で約1100億円、対症療法的な維持管理と比較して約2830億円のコスト縮減効果があると試算している。
(北海道建設新聞2020年10月29日付12面より、WEB掲載にあたり一部を抜粋)
北海道建設新聞2020年10月29日付12面では、短期計画の区別対象橋梁となっている180橋を、区ごとの箇所付けで掲載しています。
本紙のご購読についてはこちらのページからお問い合わせ下さい。
記事は紙面のほか、有料の会員向けサービス「e-kensinプラス」の「記事検索コーナー」でも記事をご覧いただけます。詳しくはこちらのページをご覧下さい。