遊技場などを経営する太陽グループ(札幌市中央区南1条西4丁目4の1、東原俊郎社長)が、主力のパチンコ・パチスロ店と並行して不動産事業による新たな収益源確保を目指している。出玉規制の強化などを背景に客足が伸び悩む中、道内既存店舗の運営を見直す一方、遊休地活用や札幌都心部で貸しビルの取得を進める意向だ。
同社はことしに入って店舗を相次ぎ閉店した。2月にモイワ店、4月に美幌店、5月に宮の沢店、6月に上磯店、9月に稲積公園店、10月11日に厚別中央店と計6店に上る。
こうした背景について同社の担当者は出玉規制やスマートフォンなどのゲーム人気、コロナ禍の影響で客足は遠のく状況にあると分析。その上で「不採算店舗を整理しているわけではない」とし、あくまで不動産事業強化の一環だと説明する。
閉店した店舗に関しては売却か敷地を賃借といった利活用(関連記事)を進めている。西区宮の沢1条3丁目40の1[会員専用MAP↗]にある宮の沢店(敷地2971m²)は、5月下旬にクリーンリバーが取得。分譲マンション新築を計画していて、21年春の着工に向けて準備が進んでいる。稲積公園店[会員専用MAP↗]は豊栄建設に敷地を売却し、22区画を宅地分譲する。
さらに、国道12号沿いにある厚別中央店(厚別中央3条4丁目6の5)[会員専用MAP↗]とモイワ店(南22条西10丁目1206の7)[会員専用MAP↗]も土地の賃貸・売却などを検討。同社によると「複数の事業者から打診がある」という。
オフィスの空室率低下を背景に、JR札幌駅前や大通公園エリアを中心に貸しビル取得に乗り出す考え。最近では札幌市中央区南2条西6丁目17の5にあるGREFASを取得して運営する。今後、エレベーターの交換など施設を改修し、価値を高める方針だ。
(北海道建設新聞2020年10月29日付2面より)
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