十勝のシンボルが24年を経て化粧直し―。
帯広市と音更町を結ぶ十勝大橋が、架設以来初めて歩道の舗装を一新した。傷みが著しかった御影石タイルをたわみへの追随性があり、打ち換えも容易なアスファルトに転換。長く愛されてきた地域の象徴を守る。
同橋は国道241号で十勝川に架かる橋長501mの斜張橋。十勝川拡幅のため1996年に架け換えた。21世紀の十勝のシンボルとして補修を重ねながら維持してきたが、幅員各4mの両側歩道を舗装している御影石タイルの劣化が進行していた。
美観を損ねるだけではなく、水が内部に浸透して橋の老朽化を早める恐れもある。このため、地域住民や有識者で組織する十勝大橋整備計画検討委員会は昨年、アスファルト舗装への全面転換を決めた。
施工は6月に十勝道路が5895万円(税抜き)で落札。従来の橋面防水は舗装の下層にあるコンクリートと床版の間に施されていたが、今回の工事ではアスファルトの直下にも整備し防水を強化している。舗装は6日に完了した。
帯広開建道路整備保全課の筒井幸司課長補佐は「より長く橋梁を保全する対策になったのでは」と話している。(帯広)
(北海道建設新聞2020年10月30日付11面より)