パッケージ化した「燃料油庫」提案 カワテックス

2020年11月04日 10時00分

水道管直結の貯水槽も用意 災害時に水道や電気確保

 カワテックス(本社・砂川)は、発電機や燃料タンクなどをパッケージ化した「燃料油庫」を提案している。地震や台風で停電が起きても重油や軽油を燃料に発電機を作動させることで、水道や電気など業務インフラを使うことができる。並行して水の供給に特化した「アクアインピット」も用意。震災時や断水時に役立つ緊急貯水槽で、水が常時循環するため平時は水道水、非常時には飲料水や消火用水として使える。近年、道の駅を中心に採用を伸ばしている。

設置や利用条件に合わせてフルオーダー可能な燃料油庫

 燃料油庫は消防法で定める軽油や灯油、重油の少量危険物を貯蔵しておくための燃料タンク収納庫。カワテックスは燃料タンクに防油堤や発電機、消火器ボックスなどをパッケージ化することで利便性を高めた。

 建屋の下部が防油堤を兼ね、その上に上屋を組むシンプル構造。内部配管や通気口、側圧計、危険物表示板など必要な装備品は、あらかじめ工場製作時に取り付ける。現場工事は土間コンクリートのみ。工場から現場までトレーラーで運び、クレーンで据え付けるだけで設置作業は完了となる。

 基本はタンク容量490㍑と950㍑、1500㍑、1950㍑に合わせた各仕様を用意するが、設置条件や用途に合わせ柔軟に対応できる。給油ポンプを付属した仕様などもそろえる。

 ガソリンスタンドの地下タンク製造ノウハウを生かした耐震設計で、災害時でも安心して使える。建屋の素材は耐食性に優れる溶融亜鉛メッキ鋼板を使用する。市場に出回る油庫は規格品が多いが、同社の燃料油庫は自社設計・製作のフルオーダー品のため、施主のニーズに合わせて融通が利くのが特長だ。

 2018年の北海道胆振東部地震によるブラックアウトを契機に、自立分散型のインフラ設備として再注目されるようになった。病院や老人保健施設、避難所、食品工場などが導入している。

 水の供給に特化したアクアインピットも用意する。貯水槽を水道管に直結させ、水を常時循環させることで貯水タンクのような水の滞留を防ぐ。新しく入ってくる水が古い水を押し出すような流れで、常に清潔な水が中に入っているため、災害時も飲料水や消火用水として使える。

 鋼製タンクの外側をFRPで覆った二重構造のため、腐食や漏水の心配がない。内面は水道法の基準に適合するエポキシコーティングを施している。

 容量330㍑から100㌔㍑まで5タイプを用意。戸建てから病院、マンション、広域避難所まで幅広く使える。

 高田定儀常務は「いずれも開発から息の長いロングセラー製品で、胆振東部地震のブラックアウトによって再認識されるようになった。これからも社会に貢献できる製品を作りたい」と話している。

(北海道建設新聞2020年11月2日付3面より)


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