活性化に期待 関係者らが記念式
道央自動車道苫小牧中央インターチェンジ(IC)が13日午後3時、開通した。これに先立ち開催した記念式には、国会議員や地元選出の道議会議員、工事関係者、行政関係者ら約140人が参加し開通を祝った。
苫小牧中央ICは、苫小牧西ICと苫小牧東ICのほぼ中央に位置。道が事業主体となり、東日本高速道路道支社と連携して事業を進め、2016年度にフルジャンクションICとして事業着手、17年度から本体工事に着工し、延長約3・1㌔のアクセス道路も併せて整備することにした。
総事業費は約60億円で、物流効率化や観光産業の活性化、救急搬送支援など地域医療の充実、大規模災害時の代替路確保などが期待される。
市民会館で開かれた記念式で、鈴木直道知事は「約5割の取り扱い貨物量を占める苫小牧港と道内各地のアクセスが強化され、利便性が向上するほか、企業や工場の進出も期待される。通勤、買い物、通院の利便性や救急病院への搬送時間短縮など安全、安心にも寄与する」とし、ポストコロナも見据え、交通ネットワークのさらなる整備促進を図る必要性を強調した。
来賓の国会議員らも、経済活性化や観光への寄与だけでなく、救急搬送や災害時の活用など多くの役割に期待を寄せた。
地元を代表してあいさつした岩倉博文苫小牧市長は「待ち望んだ中央ICの開通は大変喜ばしいこと。市民や企業、経済界が40年間にわたり要望し続けた長年の悲願だった」と喜びを表した。
また、36号の4車線拡幅、276号緑跨線橋が完成し、より一層、道路ネットワークが強化されたことを踏まえ、「観光産業の促進、物流効率化のみならず東胆振、日高地方からの救急搬送、災害時の緊急避難、物資輸送のルート確保など命の道としての役割も期待している。道路行政、工事に関わった人の尽力に感謝したい」と話した。
続いて、はさみ入れ、くす玉割りを実施し、参加者全員で開通を祝った。
式典を終えた参加者は苫小牧中央ICへ移動。警察車両の先導で約40台の車両が通り初めをし、沿道に立つ関係者から盛大な歓迎を受けた。
午後3時の開通後は、待ちわびたドライバーが次々と料金所を通っていった。苫小牧中央ICが開通することで札幌との車での移動時間は10分ほど短縮される。
(北海道建設新聞2020年12月15日付11面より)