「幻の橋」3次元映像を公開 北王コンサルタント

2020年12月26日 10時00分

自社チャンネルを開設 取り組みや技術力発信へ

 北王コンサルタント(本社・帯広)はこのほど、ユーチューブチャンネルを立ち上げた。コロナ禍で対面での営業活動が難しい中、自社の取り組みや技術力を外部に発信する狙い。初弾として上士幌町内にあるタウシュベツ川橋梁の3Dデータアニメーションを公開し、風化によって年々崩壊が進む橋の姿を詳細に描写している。

タウシュベツ川橋梁の全貌を詳細まで描写している

 タウシュベツ川橋梁は1937年に鉄道用コンクリートアーチ橋として完成。長さ130m、高さ約10m、径間10mのアーチが11本連なる。55年に糠平ダムの建設でダム湖が造られ、橋は水の中に消えた。ダム湖が渇水する時期に姿を現し、夏から秋にかけて沈みゆく姿から「幻の橋」と呼ばれている。

 北海道遺産にも認定されているが保存の予定はないため、NPO法人ひがし大雪自然ガイドセンターが同社にデータ化を委託。2017年7月に地上型3Dレーザースキャナーを使って測量を開始し、9月には橋の周りでドローンを飛ばして立体データを採取した。

 動画は橋梁の天端側、下部側の2本に分け、データを基に作成したアニメーションで橋全体を映す。老朽化したコンクリートの凹凸、むき出しの鉄骨、湖底の草木までを忠実に再現している。

 同社の田中康裕営業部長は「コロナ禍で営業活動が思うようにできない。顧客へ発信できる手段としてホームページやSNSの活用を考案した」と話し、今後は同社が手掛けた災復などの成果品や社内での新しい取り組みに関する動画を配信する方針だ。(帯広)

(北海道建設新聞2020年12月22日付13面より)

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