災害に強いまちづくりのシンボルとして―。浜中町は6日、新庁舎の開庁式を開き、松本博町長らによるテープカットで完成を祝った。千島海溝地震で大津波発生が懸念される中、総事業費51億2670万円を投じ、より安全な高台に新築した庁舎には行政機能維持と周辺住民の避難所としての期待がかかる。
旧庁舎は老朽化のほか、津波浸水区域に位置し、地震や津波で浸水、倒壊が懸念されていた。そのため、海抜42㍍の湯沸445ほかに移転新築を計画。RC造、3階、延べ4180平方㍍の規模で2019年5月から主体に着工した。併せて、高台につながる避難道路新設と防災広場造成にも取り組み、一体的な災害対策を進めている。
式典で松本町長は「将来にわたり、町民が安心して暮らせるまちづくりを目指し、新庁舎が災害に強いまちづくりのシンボルとなるよう職員と一丸となって努めたい」と抱負を述べた。
今後は外構や旧庁舎解体などに取り組み、10月中旬に全ての工事が完了する見通しだ。(釧路)
(北海道建設新聞2021年1月8日付2面より)