小樽市は、小樽港第3号埠頭周辺再開発の施設配置計画をまとめた。観光・商業施設は、18番岸壁の34号上屋と小樽地方合同庁舎正面のおたるマリン広場の2カ所に配置。多目的広場への観光・商業施設導入を先行し、34号上屋は将来ニーズを見極めてから導入する。このほか、親水護岸を設けるイベントエリアと観光空間エリアを配置した。

緑地奥と手前側駐車場の横に観光・商業施設を配置したイメージパース
市は、大型クルーズ客船が接岸する第3号埠頭の再開発を念頭に2014年6月、埠頭周辺を含めた再開発計画を策定。19年度に設置した官民連絡会議で、基部の機能配置について議論しており、この意見を踏まえた施設配置計画を取りまとめた。
観光・商業施設は、観光振興公社や新たなまちづくり会社での建設・管理運営を想定。マリン広場の観光・商業施設は、インフォメーション機能、多目的ルーム、トイレ、コインロッカー、市観光振興室、サイクル関連施設などの機能を見込み、将来的に小樽運河倉庫と連絡通路を確保して回遊性を高める。
34号上屋付近を最重要エリアと位置付け、健全度を確認した上で、当面は34号上屋を観光船ターミナル機能を有した観光・商業施設として暫定利用。将来動向やニーズを見極めてから、新たな観光・商業施設を建設する。機能は、観光船事務所と券売所、待合室、トイレなどを予定する。
34号上屋の隣接地は、イベントエリアと親水空間エリアに設定する。いずれも親水護岸を設け、イベントエリアでは給電・給排水設備、ベンチ整備や植栽を実施。親水空間は傾斜護岸、緑帯・植樹などを整備する。
これらを実現するため、利用制限を緩和する分区条例改正案を21年3月開会する定例市議会に提出する予定だ。
P 緑地奥と手前側駐車場の横に観光・商業施設を配置したイメージパース
(北海道建設新聞2021年1月12日付9面より)