開建の最多は札幌 現年335億円、ゼロ国債205億円
北海道開発局が所管する治水や道路などの2020年度第3次補正予算は直轄1217億9100万円、補助1396億4100万円となった。直轄のうち開建に配分されるのは、札幌の335億4500万円が最も多く、旭川の149億6300万円、釧路の122億7800万円と続いており、防災・減災に関わる事業を中心に予算措置された。ゼロ国債は直轄602億7200万円、補助24億7700万円の枠を設けており、最多の札幌は205億500万円を設定する。
1月28日に成立した20年度3次補正予算成立に伴い、開発局が林野公共などを除く所管分の事業別配分額と全道10開建の予算配分額を公表。直轄分は官庁営繕費2億9500万円のほか、治水、農業農村整備の本局執行分も含むため、10開建の合計よりも多い。
3次補正に盛り込まれた防災・減災、国土強靱化のための5カ年加速化対策の初年度分により12年度補正以来最大規模となった。
開発局の配分を見ると、治水には本局執行分を含め372億6600万円を措置し、防災・減災に向けた河道掘削や築堤、樹木伐採、樋門の修繕やフラップゲート化などの予防修繕も実施。石狩川下流の153億2000万円、十勝川に39億9800万円、天塩川上流に12億4300万円を投じ河川改修を推進する。
道路は467億8200万円を配分しており、ミッシングリンク解消や高規格道路との代替路のダブルネットワーク強化、橋脚洗掘など道路構造物予防保全を実施。倶知安余市道路共和―余市間に55億円など高規格を中心に手厚く盛った。
農業農村整備にはTPP対策での大区画化など本局執行分を含めて225億3300万円を措置し、国営農地再編の北野地区や愛別地区などでは田んぼダムといった洪水対策に取り組む。港湾には70億7400万円、水産基盤には62億3900万円を充て苫小牧港や古平漁港などで港湾施設の機能強化を推進する。
ゼロ国債は道横断道本別―釧路間に22億円、倶知安余市道路協和―余市間に15億円、石狩川下流に91億8100万円、国営かん排芽室川西地区に24億8000万円などが主な地区となっている。