おとなの養生訓

おとなの養生訓 第201回「発熱」 自分の平熱を理解して

2021年02月10日 07時00分

 新型コロナウイルスなど感染症の主な症状が発熱です。通常、37度以下である体温が上昇する現象のことを指します。

 私たちの体温は通常、一定に調節されていて、体の真ん中で37度になります。しかし、体の真ん中の温度を測ることは難しいため、体の表面の温度を測ります。腋(わき)の下で測ると、体の真ん中の温度より0・8度ほど低くなりますので、36・2度ぐらいです。

 腋の下の皮膚には、体の真ん中で温められた血液が流れ込んでくるため、その流れ具合によって腋の下の温度は変わってきます。そういう訳で、人それぞれ通常の体温は異なります。しかし、体の真ん中の温度である37度を超えることはあり得ません。

 ウイルスや細菌など感染症を引き起こす病原体が体に入ると、これを排除するために免疫反応が起こります。この際、免疫細胞がインターロイキンと呼ばれる物質を体内に放出します。この物質は免疫反応を引き起こすための合図になる役割を持っていて、体温を一定に調整している脳の部分に作用します。そうすると、体温を調節する目標の温度が37度から高く変更されます。体が反応して悪寒、ふるえ、皮下の血管収縮などが起こり、熱が体にたまって体温が上がることになります。これが発熱です。

 体温が上がると、病原体の活動や増殖を抑制したりする効果があります。発熱は感染に対する防御反応とも言えます。ただ、発熱は免疫反応に伴うものですので、感染症だけでなく、免疫反応の一部である炎症を伴う病気や外傷では、大なり小なり起こることになります。

 具体的に体温がどのくらいになると発熱と考えるのかというと、腋の下で37度以上は発熱と考えて差し支えありません。新型コロナ感染症では、発熱が強く出るので、37・5度以上が一つの目安となっています。しかし、37度から37・5度までが新型コロナ感染症ではないとは断言できませんから、37度以上はやはり検査すべきでしょう。

 発熱は新型コロナ感染症の重要な症状の一つですので、普段から体温を測って、自分の通常の体温を知っておくことも大事です。自分の体調を知るためにも、毎日の体温測定を行ってはいかがでしょうか。

(札医大医学部教授・當瀬規嗣)


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