道央道輪厚PAで5G除雪車遠隔操作実験

2021年02月16日 15時00分

東日本高速道支社とNTTドコモ北海道支社

 東日本高速道路北海道支社とNTTドコモ北海道支社は、道央自動車道輪厚パーキングエリア(PA)で5Gを活用した高速道路事業の高度化・効率化に向けた実証実験を実施している。5Gエリア化した輪厚PAの駐車場で、除雪車両の遠隔操作や駐車場利用車両のリアルタイム把握などの基礎検証を行う。

遠隔操作された人型ロボットが重機を動かして除雪する

 東日本高速道路道支社は、将来の労働力不足対策や働き方改革の観点などから雪氷対策作業の効率化を積極的に進める。その一環としてNTTドコモ道支社と協力し、高速・大容量・低遅延の特長を持つ5Gを導入したPAなどで、小型重機による除雪の遠隔操作が可能かを検証。輪厚PA内のプレハブにコックピット型コントローラーを設置し、直接目視できない位置にある試験エリアの小型重機を遠隔操作する。

 実験では重機自体ではなく人型ロボットを遠隔操作して作業する。人型ロボットを置き換えるだけで異なる機体でも操作が可能となる。

 実験で遠隔操作を行うネクスコメンテナンス北海道の島政雄さんは、除雪トラックなどのオペレーターとして約25年働いてきた経験と比較し、「カメラの解像度が高く、遜色なく操作できる。ただ、日差しが強いと雪の立体感が分かりにくい。操作時の音や振動がないのは不思議な感覚。ここまで傾けば転倒する、など体感で操作していた部分とのずれがあり慣れが必要」と感想を語った。

 実証実験は1週間程度で終了し、その後抽出された課題の解決を行い、実用化を目指す方針だ。

 また、駐車場のリアルタイムでの状況把握を目的に、輪厚PA内の駐車場に高解像度カメラを4台設置し、取得した画像データをAI技術で解析する実験も同時に行っている。5Gの活用で高度な解析が可能になり、利用車両の挙動把握がよりスピーディーに実現できる。実験は3月末ごろまで続け、実用化への検討を行う予定だ。

(北海道建設新聞2021年2月13日付1面より)


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