真冬のブラックアウトに対応できる住宅提案 藤城建設

2021年02月25日 10時00分

住宅壁面に太陽光パネル 1年通じ発電可能

 藤城建設(本社・札幌)は、真冬のブラックアウトに対応できる住宅を提案している。積雪時期に数日間の停電に対応できるよう、屋根だけでなく壁面に太陽光パネルを設置し、蓄電池や家と車をつなぐV2Hを備えることで、万が一でも照明が付き、暖を取れる安心感が得られる。

壁面太陽光パネルで1年中発電できる

 同社はサスティナブル住宅ブランド「NORTH LAND PRIDE」を立ち上げ、札幌市東区中沼2条1丁目1の20にモデルハウスを完成させた。外壁に道産カラマツのファサードラタン、室内には調湿効果のあるスイスしっくいや道南杉の板張りなど、廃棄時まで環境に優しい自然素材を使用。UA値は0・25で、屋根に9・38㌔㍗、壁面に6・4㌔㍗の太陽光パネルを設置したほか、室内に5・6㌔㍗の蓄電池、カーポートにV2Hを備えている。木造、2階、延べ119m²の規模で、敷地面積は322m²だ。

 積雪時に屋根の太陽光パネルは発電できないが、東西南面に壁面太陽光パネルを設置することで1年を通した発電を可能にし、真冬のブラックアウト対策になるとする。壁面パネルの発電量が1日平均約10㌔㍗アワーだといい、雪の反射で発電効率が向上するとみる。

 太陽光発電の余剰電気は蓄電池にためることが可能。V2Hと電気自動車を接続することで太陽光発電からの電気を車へ充電したり、災害時などに車から家に電気を送ることができる。

 サッシや防水シート、付加断熱材などを組み込んだ大型パネルを使った工法で新築。工期の短縮・省力化につながった。設計・営業企画開発の川内玄太チームリーダーは「災害に備える家は必要になってくる。日中に発電し、電気が蓄えられることで、照明が付く、暖房が付く安心感があると思う」と話している。

(北海道建設新聞2021年2月24日付3面より)


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