おとなの養生訓

おとなの養生訓 第202回「一汁三菜」 脂質と塩分取り過ぎ?

2021年03月01日 09時00分

 コロナ禍で、自宅で食事を取る機会が圧倒的に増えていると思います。そうなると、毎日のメニューに気を配ることが多くなります。家庭料理は、一汁三菜が基本であると、よく言われます。一汁三菜とは、ご飯のほか、味噌汁などの汁物、魚、肉などの主菜、野菜や海藻、豆類を組み合わせた煮物などの副菜、漬物やあえ物などの副々菜を膳に並べることを指します。食卓がにぎやかとなり、さまざまな食材を食べることができ、豊かな気分になります。ただ、ご飯を炊くこと以外に、3種類の料理を作らなければならないとすれば、それ相当の手間がかかるといえます。適宜、インスタント食品や作り置き総菜などを利用することになるのでしょうか。

 さまざまな食材を一度に食べることになるのですから、栄養の観点から考えると、栄養豊富でバランスのとれた食事になると期待できます。とくに、肉や魚などの主菜に偏りがちな食事に、野菜、海藻、豆類が加わり、ビタミンやミネラルがより多く取れそうです。そこで、実際に家庭での一汁三菜の食事は、どのくらいの栄養となるのかの調査研究が行われました。そうすると、意外な結果が明らかになりました。

 まず、一汁三菜は脂質と塩分が過剰になりやすいということです。言うまでもなく一汁三菜は和食が中心となります。味噌汁、漬物、煮物など塩分を多く含むメニューが多くなりますし、醤油の使用も多くなるでしょう。

 しかし、脂質も多くなるとは意外です。副菜、副々菜で味の変化があるので、主菜である肉や魚を多く食べてしまう可能性があるのでしょうか。一汁三菜は意外と食べ過ぎになりやすいのかもしれません。

 また、和食中心のメニューになるので、果物や乳製品を取り入れにくく、ミネラル、特にカルシウムが不足がちになりやすいことが調査で明らかになりました。しかし、一汁三菜を食べた後で、牛乳を飲むのでは、カロリーがオーバーになる危険性もありますね。小魚を加えるなどメニューの工夫が必要です。

 毎日一汁三菜でなくても、たまには一品料理というのも加えると、量を加減できて、変化も楽しめると思います。基本は一汁三菜で家庭料理を楽しみましょう。

(札医大医学部教授・當瀬規嗣)


おとなの養生訓 一覧へ戻る

ヘッドライン

ヘッドライン一覧 全て読むRSS

e-kensinプラス入会のご案内
  • 北海道水替事業協同組合
  • オノデラ
  • 日本仮設

お知らせ

閲覧数ランキング(直近1ヶ月)

丸井今井函館店、再開発へ...
2021年11月10日 (23,692)
「アイアンショック」の足音 鋼材高値、リーマン前に...
2021年07月15日 (11,999)
三笠の道道岩見沢桂沢線で道路陥没...
2021年11月12日 (3,497)
函館―青森間、車で2時間半 津軽海峡トンネル構想...
2021年01月13日 (3,437)
飲食・物販施設が着工 旭川の買物公園...
2021年11月23日 (3,243)

連載・特集

英語ページスタート

construct-hokkaido

連載 おとなの養生訓

おとなの養生訓
第219回は「トイレの回数」。極端に多い場合は、病気の可能性もあります。

連載 本間純子new
いつもの暮らし便

本間純子 いつもの暮らし便
第14回「テレワークに向かない仕事」。現物サンプルのチェックや資料の印刷など、アナログな部分も多いです。

連載 行政書士
池田玲菜の見た世界

行政書士池田玲菜の見た世界
第13回「子育てと経営者の両立」従業員の家族との暮らしやすさを確保するのも経営上の課題です。

連載 進む木造化

道内にも波及しつつある、中高層ビルの木造化の動きを紹介する。