札幌市は、冬季五輪・パラリンピック招致に伴い機能集約を模索している大倉山ジャンプ競技場の効率的な改修に向け、2021年度に発注方法の比較検討を進める考えだ。民間活力導入や設計施工一括方式も視野に入れながら検討し、今後の整備方針を固める際の判断材料とする方針。30年大会招致に向けた開催概要計画見直しでは、東京五輪終了後にも検討委員会を立ち上げて作業を本格化させる。
現在、市は30年大会の招致を目指し、新型コロナウイルス感染症の影響や東京五輪の状況などを踏まえた開催概要計画の見直し作業を進めている。
大倉山、宮の森両ジャンプ競技場の整備検討は19年度に着手。21年度は大倉山ジャンプ競技場改修に関し、民間活力導入や設計施工一括を含めた発注方法の比較検討を実施。これも勘案しながら整備の方向性を判断する。
また、開催概要計画の見直しに向け、東京五輪終了後に検討委員会を立ち上げる考え。委員はアスリートやスポーツに関する専門家、学識経験者など10―20人程度を想定し、22年3月までに4回程度開催する見込みだ。
このほか、施設整備で新設会場や大規模改修する既存会場について、大会後の利用や市場分析、整備後20年間に予想される設備再投資などの財務予測を進める。
市は15日付で、冬季五輪・パラリンピック競技大会開催概要計画検討を公募型プロポーザルで公告。業務規模は税込み1億700万円程度としている。
参加資格は市の物品・役務の情報サービス、研究・調査企画サービス業と建設関連調査サービス業に登録があり、1級建築士事務所登録を有する単体かグループ。グループの場合は1者以上が要件を満たすこと。
参加意向申し出書と企画提案書は4月7日正午まで受け付け、同12日の書類審査、同15日のヒアリング審査を経て契約候補者を選ぶ。履行期間は22年3月31日まで。
(北海道建設新聞2021年3月16日付12面より)