日本生命札幌ビルの2期工事が完了し、きょう20日にオープンする。札幌駅前通に面するSRC造、地下1地上4階、延べ1万5000m²の商業棟。すでに供用している1期工事(オフィス棟)と合わせると、北関東以北最大規模となる施設整備が、待望の完成を迎える。19日の内覧会で加藤貞男代表取締役専務執行役員は「(このビルは)東京都心のレベルに合わせて造った日本生命にとって特別なプロジェクト」と位置付けた上で、「札幌全体の活性化に役立てれば」と述べた。
札幌市中央区北3西4の約9700m²を敷地とする同ビル。旧札幌第一合同庁舎跡地を建設地とするオフィス棟はSRC造、地下2塔屋1地上23階、延べ9万2000m²の規模。2004年5月に着工し、06年10月に竣工した。現在、約60の企業がテナントとして入居している。
商業棟は旧日本生命札幌ビルの跡地3837m²に建設。同ビルの「顔」として、地下1階から地上4階までの大規模なアトリウム(吹き抜け空間)を設け、イベント場として多目的に活用。駅前通側を中心とするテナントスペースには物販、飲食など18店が入る。
地下1階は、札幌市が11年春の供用を目指して整備を進めている札幌駅前通地下歩行空間に接続。開通に合わせ、歩行空間沿いに6店舗が新たにオープンする予定だ。
1期、2期ともに久米設計が設計監理を担当し、大林組・竹中工務店・鹿島・清水建設・岩田地崎建設・伊藤組土建・丸彦渡辺建設共同体が施工した。
内覧会と、きょうのオープンに合わせて来札した加藤専務執行役員は「札幌市を除く地方都市でこれだけの計画はない。このプロジェクトは特別なもの。市民の皆さんのランドマークとして、かわいがってほしい」と待望の完成に笑顔で応じた。
日本生命は今回のオープンに併せ、商業棟の名前を募集する「アトリウムネーミングキャンペーン」を実施する。募集期間はきょう20日から10年1月31日まで。集まった作品の人気投票を1次(10年5-6月)、2次(7-8月)に分けて行い、9月までに採用作品を決め、10月に発表する。
採用者には沖縄県石垣島旅行をプレゼント。決定案に投票した人にも抽選でプレゼントを用意するという。
(北海道建設新聞2009年11月20日付2面より)