試験体制強化へ機材更新 道工組コンクリート技術センター

2021年03月19日 15時00分

 北海道生コンクリート工業組合(道工組)のコンクリート技術センターは、2021年度から試験用機材を順次更新し、コンクリートや骨材などの試験体制を強化する。昨年7月の開設以来、組合員工場からの試験依頼が増えているため。生コン工場が実施すべき原材料の受け入れ検査を共同で実施する「共同試験事業」を早期に定着させるほか、組合員工場の生コン品質に対する信頼性を高めたい狙いもある。

試験機器や作業環境を改善し、組合工場への利益還元を目指す

 コンクリート技術センター(本部・札幌)は、道工組が運営する原材料の受け入れ検査の代行試験所。もとは道南地区生コンクリート協同組合連合会が運営していたが、昨年7月に業務を引き継ぎ、道南と道央の2試験所で共同試験事業を担う。

 センターでは、コンクリートの劣化原因となる骨材のアルカリシリカ反応性を調べたり、コンクリートの圧縮強度や引っ張り強度を確認できる。ゼネコン向けにトンネル剥落防止用繊維シート接着工の押し抜き試験を実施したり、コンサル向けに硬化コンクリートの中性化も試験する。

 最近は硬化コンクリート試験やコンクリートコア試験など、原材料以外の試験依頼が増えているという。インフラ老朽化対策の重要性が高まるに連れて、依頼は今後も増えると予想し、試験用機材を更新・増強することにした。

 先行して20年度は道央試験所の空調などを更新した。費用の一部は、北海道中小企業団体中央会の課題解決型組合集中支援事業の助成金でまかなった。

 最近は、共同試験事業の定着と生コン品質の信頼性向上をテーマにした経営革新計画を作り、知事から承認を得た。その上で、中小企業庁の「ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金」に応募し、特別枠(3分の2補助)で採択された。工業組合のような団体が採択されることは珍しい。

 21年度は総額2000万円ほどを掛けて、コンクリート乾燥収縮試験に用いる恒温恒湿槽などの機器を更新する計画。骨材試験時の粉じん対策など、試験員の作業環境の改善にも取り組む。

 共同試験事業の定着に伴い、試験手数料収入の増加が見込まれる。当面は老朽化した試験用機材の更新などを優先するが、事業の定着を見極めた上で試験手数料を引き下げ、組合員工場のさらなる負担軽減を図りたいと考えている。

 茂庭孝司センター長は「企業や団体はヒト・モノ・カネが重要だと考える。ヒトの面では若手職員のほか、コンクリート主任技士の資格者が増え、少数精鋭の良い人員体制が整った。今後は設備更新によってモノを強化し、組合員の生コン工場に利益を還元する仕組み(カネ)を早く作りたい」と話している。

(北海道建設新聞2021年3月18日付3面より)


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