おとなの養生訓

おとなの養生訓 第204回「プロテイン」 大量摂取避けた方が…

2021年03月29日 09時00分

 ここ数年、「プロテイン」がひそかなブームを呼んでいると聞きました。プロテイン入りと銘打った補助食品も多く売られています。肥満の原因になると敬遠されがちの炭水化物の代わりにプロテインを多く取ると、必要なエネルギーは確保されるけど、太らないという考えの人が多いそうです。一方、筋肉を鍛え、フィットネスをしようとするアスリートやボディービルダーたちは、筋肉の原料となるという理由で、より積極的にプロテインのパウダーなどを摂取しています。また、コロナ禍で「ステイホーム」を行っている人たちが、運動不足による肥満を警戒して取るようになり、ブームを支えているとも聞きます。そこで、プロテインについて考えてみました。

 プロテインといわれるものは、通常、パウダー状になっていて、これを牛乳や他の食べ物と混ぜたりして摂取します。また、プロテイン入りのバーなどが販売されていて、これを食べる方法もあります。

 そもそも、プロテインは英語でタンパク質を指す言葉です。タンパク質は、糖質、脂質と並んで三大栄養素と呼ばれ、体を作り、維持するための重要かつ不可欠な栄養素です。肉や魚などに豊富に含まれているので、体を鍛える人たちは、それらを好んで食べていました。

 しかし、肉や魚には脂質も多く含まれていて、脂質も多く取ることになり、体脂肪が増えるという危険性がありました。そこで、食品からタンパク質だけ抽出して粉末にしたものをプロテインと呼んで、特に筋肉を肥大化させるのに利用してきたのです。

 さらに、タンパク質は体の中で分解され、アミノ酸になりますが、このアミノ酸がエネルギー源としても利用できるので、炭水化物を減らしてタンパク質を増やすと太りにくい体になると、ダイエットの方法にも利用されるようになっているという訳です。

 通常の肉や魚からタンパク質を取っている分には、さほど問題にはなりませんが、プロテインとして大量に摂取すると、腎臓に負担をかけることが分かっています。特に高血圧や腎臓病などの既往のある人は、大量摂取は避けるべきでしょう。炭水化物を避けてタンパク質を取るのは、牛乳、納豆や豆腐といった大豆製品、鶏肉のささ身などでも達成可能なので、プロテインの大量摂取は避けた方が得策です。

(札医大医学部教授・當瀬規嗣)


おとなの養生訓 一覧へ戻る

ヘッドライン

ヘッドライン一覧 全て読むRSS

e-kensinプラス入会のご案内
  • web企画
  • 川崎建設
  • 古垣建設

お知らせ

閲覧数ランキング(直近1ヶ月)

函館―青森間、車で2時間半 津軽海峡トンネル構想
2021年01月13日 (3,057)
BP新駅で大規模開発 高層MS、商業施設、ホテルな...
2022年06月29日 (2,604)
おとなの養生訓 第43回「食事と入浴」 「風呂」が...
2014年04月11日 (2,206)
おとなの養生訓 第126回「なぜ吐くのか」 空腹時...
2017年12月22日 (1,744)
おとなの養生訓 第44回「肥満と発汗」 皮下脂肪が...
2014年04月25日 (1,400)

連載・特集

英語ページスタート

construct-hokkaido

連載 激化する若者獲得競争
地方企業が取るべき
戦略は-new

激化する若者獲得競争 地方企業が取るべき戦略は-
若者獲得に向けた工夫とは。釧路市内の団体が開いたセミナーから、各回の講演概要を紹介する。

連載 おとなの養生訓

おとなの養生訓
第234回「アセトアルデヒド」。二日酔いの原因物質で、顔の赤みや動悸、胃腸への刺激を引き起こします。

連載 本間純子
いつもの暮らし便

本間純子 いつもの暮らし便
第21回「住宅の内装/色と素材感」。質感や柄から受ける印象も大切にしてコーディネートを進めたいものです。

連載 行政書士
池田玲菜の見た世界

行政書士池田玲菜の見た世界
第20回「能力向上へ適切な指導」正しいゴールの設定やフィードバック、成功体験が大切です。