北海道電力と農業生産法人の輝楽里(本社・江別)、関連会社の江別ヤマト種苗(同)は、寒冷地対応型植物工場モデルの実証試験を開始した。最適設計手法の確立・採算性の検証、デジタル技術を活用した栽培管理のスマート化といった実証を進め、小規模からでも採算性を確保できる植物工場モデル構築と新たなビジネスモデル創出を目標にする。
全長30m、幅7・7mの高断熱ドーム型ハウスに多段型水耕栽培ユニットを11台設置。レタスなどの葉物野菜とイチゴを栽培する。高効率ヒートポンプエアコンを採用。LEDの排熱や冷涼な低温外気も活用してランニングコストを抑制する。
北電は寒冷地向けヒートポンプやZEBに関する知見、ジャガイモの緑化防止用照明装置「ポテライト」開発などで蓄積したLED利用技術を用いて、栽培環境を低コストで最適化する空調制御手法の確立に取り組む。輝楽里グループは生産者の知見を生かして実践的な栽培データを蓄積し、高品質で安定した生産手法確立を目指す。
実証試験期間は2023年3月までを予定している。
(北海道建設新聞2021年3月26日付2面より)