4月発注、工事費は5億円 21年度内の完成目指す
泊村は2021年度、泊小に放射線防護施設を新設する。当初予算で工事費に4億9720万円、工事監理費に616万円を措置。発注方法は検討中で、時期は4月を予定している。議会承認後に着工し、年度内の完成を目指す。
原子力災害対策指針に基づき、要援護者や住民が避難する屋内施設などの放射線防護に対し、工事費の全額を支給する原子力災害対策施設整備費補助金を活用。災害時の指揮機能維持が求められる役場庁舎、要介助者を抱える特養老人ホームむつみ荘が設置済みで、泊小は村内3カ所目となる。
放射線防護施設は、空気を陽圧して放射性物質を含む外気の侵入を防ぐもので、機密性が高いRC造建築物は設置効果が高いとされている。
盃村134の1に位置する泊小は、トンネルで囲まれた孤立しやすい地区にあり、一般住民の避難に有効であることから整備対象に加えた。
校舎の規模はRC造、2階、延べ2525m²で、1―2階全てを防護エリアに設定する。S造、平屋、延べ165m²のフィルター棟を校舎横に併設し、校舎とダクトで接続。緊急時にフィルター棟の空調機を作動させ、校舎内の空気を陽圧する。設計は創建社が担当した。
(北海道建設新聞2021年3月26日付19面より)