都心アクセス道など新規4事業を道内から採択 国交省

2021年03月31日 10時00分

石狩湾新港東は岸壁新設

 国土交通省は2021年度予算の公共事業新規採択時評価結果をまとめた。道内では国道5号創成川通(都心アクセス道路)など道路2事業の評価を妥当と判断した。港湾では石狩湾新港東地区の国際物流ターミナルのマイナス12㍍岸壁新設、札幌第4合同庁舎新築が採択の方針。4事業で総額1664億円に上っている。

創成川通(都心アクセス道路)の整備で札幌市中心部の交通混雑解消が期待される

 新規事業採択時評価は公共事業の準備・計画段階で、費用対効果などの総合的な分析を行い、妥当性と対応方針を決める制度で、国交省が結果を公表。北海道開発局所管の候補4事業はいずれも妥当・採択の方針とされ、近く新規事業箇所として採択される見込みだ。

 道路では5号創成川通(4・8㌔)と旭川紋別自動車道遠軽上湧別道路(13・8㌔)の2路線が候補。創成川通は札樽道札幌北ICと創成トンネルをつなぐ地下トンネル構造で整備することで、札幌都心部のアクセス強化を図る。

 遠軽上湧別道路は、遠軽町豊里から湧別町南兵村一区間が対象の高規格道路で、紋別・湧別方面への周遊観光や物流、災害時の代替路確保といったメリットがある。総事業費は創成川通が1200億円、遠軽上湧別道路が300億円を試算。2事業ともに道知事の同意、都市計画変更など必要な手続きを済ませており、費用対効果上でも有効と認められたため、事業化は妥当とした。

 港湾では石狩湾新港東地区国際物流ターミナルにマイナス12㍍岸壁230㍍の新設を承認。鉄スクラップ輸出のための機能強化が目的で、岸壁の背後には事業者のための施設用地1・9㌶、さらにその背後にはヤードなどのふ頭用地9・9㌶を設ける。

 また、大型船舶に対応するためマイナス12㍍泊地1・3㌶、マイナス12㍍航路・泊地27・5㌶を合わせて整備。総事業費92億円を見込む。

 札幌第4地方合同庁舎はSRC造、11階、延べ1万4200平方㍍の建物を、札幌市中央区北2条西19丁目の札幌開建敷地内に新築する構想。道農政局、運輸局など国の出先機関の建物の狭隘(きょうあい)化や耐震対策として同庁舎への集約を図る。総事業費72億円を投入する予定だ。

(北海道建設新聞2021年3月30日付1面より)


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