総額は4年ぶりに減少 富良野市など15市増加
道内35市が2021年度予算に計上した工事請負費(一部は建設改良費)の総額は2654億8878万円で、前年度当初を3.2%下回った。減少は4年ぶり。前年度当初比でプラスになったのは15市で、富良野は2・3倍と最も伸びた。100億円以上を計上したのは5市、50億円以上は11市だった。
35市の21年度一般会計と特別会計の工事請負費、企業会計の建設改良費や工事請負費を本紙が集計した。芦別、紋別、北広島の3市の21年度予算は骨格編成となっている。
100億円を超えたのは札幌、函館、旭川、釧路、苫小牧の5市で、20年度より1市減った。50億円以上はこれに小樽、室蘭、帯広、北見、岩見沢、千歳の6市を加えた11市となった。
前年度当初を上回ったのは函館や旭川、帯広など15市。富良野市は、新庁舎建設の本格化や清水山線改良の計上が工事請負費を押し上げた。登別市は、市住千代の台団地建て替えⅡ期の本格化や仮称・市情報発信拠点施設の着工などで88.2%増加した。
赤平市は統合小建設の継続などを要因に84.9%増。根室市は花咲小移転に向けた啓雲中校舎改修を計上して73.9%伸びた。石狩市はふれあいの杜子ども館新築などで62.4%増。北広島市は市長選を控えた骨格編成のため50億円に届かなかったが、千歳市がみどり台小新設の工事本格化などで、3年ぶりに50億円を超えている。
一方、前年度当初を下回ったのは20市。減少率が最も大きかったのは砂川市で、新庁舎建設の完了により73.2%減になった。三笠市も大型事業完了の反動で52.4%減になっている。
総額が最多の札幌市は、0.1%減の1122億7992万円と微減。病院や水道など企業会計の建設改良費は前年度当初を上回ったが、一般会計の工事請負費が5.5%減にとどまったことが影響した。
(北海道建設新聞2021年4月7日付1面より)
北海道建設新聞2021年4月7日付1面には、市別の工事請負費の内訳などをまとめた表を掲載しています。閲覧は新聞本紙か、e-kensinプラス「予算」コーナーをご覧ください。