知床の春へ除雪進む 横断道路の連休前開通目指す

2021年04月11日 10時00分

開通に向けた必死の作業が進む

 響く轟音(ごうおん)と宙を舞う雪塊―。釧路、網走両開建は8日、冬季通行止め中の国道334号知床横断道路で除雪作業を公開した。知床周辺の観光が本格化する5月大型連休前までに通行止め全面解除を目指す。頂上に続く現場では、地元建設業者が厳しい寒さと深雪を前に奮闘している。

 知床横断道路羅臼町湯ノ沢―斜里町岩尾別道道交差点間23・8㌔は、昨年11月9日から通行止めにしている。3月10日に羅臼、斜里の両側から除雪作業を開始した。

 釧路開建所管は13・4㌔で尾田建設(本社・羅臼)、網走開建所管は10・4㌔で斜里建設工業(同・斜里)がそれぞれ担当。

 作業の進捗は60%程度。現時点の積雪は中腹周辺では約130cm、高いところで約4mもある。過去8年間の平均から見ると少なめだという。

 この日、羅臼側では、湯ノ沢ゲートから約12㌔地点で作業を進めていた。バックホー4台が路線の積雪を切り崩し、ロータリー除雪車が雪を路外へ吹き飛ばしていた。また作業員20人が重機では届かない箇所の雪庇(せっぴ)を落とす作業に当たった。

 現場を指揮する尾田建設の尾田保浩常務は「例年と比べ、若干雪は少なく、柔らかい印象。開通に向けて、安全かつ順調に作業を進めていきたい」と意気込む。もうまもなく知床峠にも遅い春がやってくる。(釧路、網走)

(北海道建設新聞2021年4月9日付1面より)


関連キーワード: 除排雪・雪対策

ヘッドライン

ヘッドライン一覧 全て読むRSS

  • 日本仮設
  • オノデラ
  • web企画

お知らせ

閲覧数ランキング(直近1ヶ月)

藻岩高敷地に新設校 27年春開校へ
2022年02月21日 (3,164)
おとなの養生訓 第245回 「乳糖不耐症」 原因を...
2023年01月11日 (1,488)
ヒトデ由来成分でカラス対策 建設業界に鳥類忌避塗料...
2019年06月28日 (1,380)
交通体系整備を考える会、札幌外周高速道を構想
2023年06月20日 (1,358)
おとなの養生訓 第43回「食事と入浴」 「風呂」が...
2014年04月11日 (1,329)

連載・特集

英語ページスタート

construct-hokkaido

連載 おとなの養生訓

おとなの養生訓
第258回「体温上昇と発熱」。病気による発熱と熱中症のうつ熱の見分けは困難。医師の判断を仰ぎましょう。

連載 本間純子
いつもの暮らし便

本間純子 いつもの暮らし便
第34回「1日2470個のご飯粒」。食品ロスについて考えてみましょう。

連載 行政書士
池田玲菜の見た世界

行政書士池田玲菜の見た世界
第32回「読解力と認知特性」。特性に合った方法で伝えれば、コミュニケーション環境が飛躍的に向上するかもしれません。