道横断道足寄―陸別間の事業再開を検討へ 開発局

2021年04月30日 10時00分

災害時の交通確保目指す

 北海道開発局は、防災・減災、国土強靱化に向けた道路の5か年対策プログラムの北海道ブロック版を策定した。高規格道路のミッシングリンク解消や暫定2車線区間の4車線化を推進して、災害に強い国土幹線道路ネットワークを構築。災害の発生から約1日で緊急車両の交通を確保するための道路網実現を目指す。道内で促進する道路事業や各整備区間の開通時期見通しも公表。道横断自動車道足寄―北見間では、凍結している足寄IC―陸別IC間の事業再開に向けた検討を2021年度に進める。

 政府は20年12月に防災・減災、国土強靱化のための5か年加速化対策を閣議決定。道路事業では、具体的な事業進捗見込みを示し、計画的な事業執行、周辺の開発事業と連携して対策効果を高めるため、同プログラムを策定した。

 開発局では、有識者会議などの意見を踏まえ、高規格道路と直轄国道を組み合わせた災害に強い国土幹線道路ネットワークを選定。防災上の課題箇所も洗い出している。同路線で重点的、集中的に国土強靱化を進める。

 道路分野の対策は、高規格道路のミッシングリンク解消および4車線化、高規格道路と直轄国道とのダブルネットワーク化などによる道路ネットワークの機能強化対策のほか、道路施設の老朽化対策、渡河部の橋梁や河川に隣接する道路構造物の流失防止対策など。

 国土幹線道路ネットワークの機能強化対策を見ると、06年に公共事業の見直しで着工を凍結した道横断道足寄IC―陸別IC間の事業再開に向けた検討を進める。24年度には倶知安余市道路の仮称仁木IC―余市IC間を開通させる。日高自動車道静内―三石では、21年度の計画段階評価完了を目指す。

 道路施設の老朽化対策では、早期対策が必要な橋梁は5380橋あり、これまでに2336橋が修繕着手済み。トンネルは214カ所のうち157カ所に着手している。

 道路構造物の流失防止対策は、橋脚脇で護岸、根固めなどをする洗掘防災対策などを推進。道路の高架区間を活用した浸水避難対策として、避難施設整備も進める。

(北海道建設新聞2021年4月28日付1面より一部を抜粋)

 北海道建設新聞2021年4月28日付1面には、道内18事業の開通見通し年度と開通区間の箇所付けが掲載されています。閲覧は新聞本紙か、e-kensinプラスの記事検索コーナーをご覧ください。


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