会社探訪記

 地域に根差した企業を不定期で紹介します。

会社探訪記 北斗徽章 「人の思い」をカタチに

2021年05月25日 12時00分

スポーツチーム向けグッズも

 北斗徽章(ほくときしょう、本社・札幌)は、社章のピンバッジや名入れした卒業記念品などを製造・販売する会社。最近はプロスポーツチームの公式グッズにも力を注ぐ。社長の奈良伸一さんは「人々の記念や感動を具現化するのが僕たちの仕事」と話す。

「人々の記念や感動を具現化するのが僕たちの仕事」と奈良社長

 父・充芳さんが1985年に設立した。社名の北斗徽章には〝北の一番星〟になる思いを込めた。当時はボーリングやゴルフのブームで、コンペのトロフィーやカップ、メダルの仕事を多く受けて盛況だった。団地の自宅兼事務所にプレート用の刻印機を設置し、楽しそうに仕事する父母の姿が印象的だったという。

 伸一さんはハウスメーカーに務めた後、1999年4月から実家の仕事を手伝うようになった。父は外回り第一の営業気質で、小さな仕事でも地方へ車を走らせ、顧客とのつながりを大切にした。だが景気が悪くなると仕事も少なくなり、従来の営業方法では立ち行かないと感じ始めるようになった。

 変革の第1弾として企画力を重視するようにした。卒業記念品カタログを独自に作成し、全国の学校関係者にダイレクトメールで発信。卒業証書ファイルからコサージュ、名入れボールペン、校章入り置き時計などさまざま扱った。忙しい教職員やPTAに喜ばれ、北海道、東北、関東、関西と徐々に販路を伸ばした。最近は世相を反映し、モバイルバッテリーやUSBメモリーが人気だという。

 学校との関係ができたため、夏の学校祭や運動会に向けて、オリジナルTシャツを手掛けるようにした。シルク印刷機を導入し、同社専務で2歳下の弟・雄介さんを中心に事業展開。ポロシャツやトレーナー、パーカ、作業着などオリジナルウエアの対象商品を増やした。

 試行錯誤の末、冬と春は卒業記念品などの名入れ、夏と秋はオリジナルウエアの作成と、会社の両輪ができた。今後は企業向けに周年記念品カタログや社章・バッジの展開を強化したいと考えている。

 今力を入れているのが、スポーツチーム向けのグッズ製作だ。野球やサッカーのキッズチーム向けにスポーツカードやユニホームストラップ、ネームバッグ札などを手掛ける。中でも本物の質感やデザインを再現したミニチュアユニホームは、引退時の記念として喜ばれているという。

 プロスポーツ分野では、北海道日本ハムファイターズやレバンガ北海道の公式グッズを手掛ける。選手を記したピンバッジは熱狂的なファンが多く買い求め、試合会場の販売コーナーに長蛇の列ができる人気ぶり。目当ての選手を引き当てるまで何度もガチャガチャを回す人もいて、「作ったバッジで喜んでもらえるのはうれしい」と話す。

 東日本大震災で被災した仙台市内のある資材リース会社は、一時廃業を考えたが、社員の声から奮起し、再生を果たした。その社員への感謝の気持ちを込めて贈ったのが自社のバッジだったというエピソードを聞いたとき、伸一さんは徽章(バッジ)が持つ可能性を強く感じたという。

北の一番星を自社の徽(しるし)に込める

 「企業や人の集まるところには必ずマークがあり、そのマークをバッジや旗など形にするのが僕たち。今は新型コロナでイベント販売は厳しい状況だが、これからも〝徽(しるし)〟を扱う企業として、いろいろなものを作りたい」と意欲を示す。

(北海道建設新聞2021年5月24日付3面より)


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