新ひだか町は、2021―30年度を計画期間とするアイヌ施策アクションプランを策定した。新設する多機能型生活館を仮称・新ひだかアイヌミュージアムとして活用。ロビーをアクティブホールとして各活動の拠点とする方向性を示した。
同町が2019年度に策定したアイヌ施策基本構想を具体化した。アイヌ民俗資料館とシャクシャイン記念館を改修。静内真歌地区に新築する多機能型生活館をミュージアムとして活用する。
町内3つのアイヌ団体が新施設での活動を洗い出した結果、アクティブホールを展示、イベント、講演会など多目的に対応できる設計にすることで、建物をコンパクト化する方針とした。また屋内儀式空間と連動し、屋外儀式空間も整備することでまとめた。
アイヌミュージアムは、近隣に居住していたメナシウンクルとスムンクルという文化圏の合流地である歴史的背景を考慮するほか、和人とアイヌが衝突したシャクシャインの戦いの主戦地だったことを踏まえ、死や苦しみにも焦点を当てた整備を進める。
このほかソフト事業として、文化伝承、アイヌ語学習、関係資料の研究などに同施設を拠点に取り組む。
(北海道建設新聞2021年6月8日付11面より)