ホーム増設、エレベーター整備で混雑緩和 22年度着工目指す
札幌市交通局は、市営地下鉄南北線さっぽろ駅[MAP↗]ホーム改良に伴う土木の実施設計を18日にも一般競争公告する。ホーム増設とエレベーターの整備などによりバリアフリー化と混雑緩和を図る考えで、7月5日の開札を予定。2022年度の着工、27年度の供用開始を目指している。
ホーム改良に向けては、20年度の予備設計を踏まえ、換気機械室の設置が必要になったことから、地下埋設物の処理を含む土木工事を先行して進める。現行ホーム東側の壁を解体し、新たに同規模の真駒内方面専用ホームを増設。現行ホームを麻生方面専用とする。合わせてエスカレーターやエレベーターなどの整備も計画。移動の円滑化と利便性向上を図る。
総事業費約110億円で、うち工事費に約106億円、土木の実施設計に約2億5100万円、建築・設備の実施設計に約1億円を見込む。
21年度は土木の実施設計で工法やスケジュールなどを固める。対象は単体の土木設計・監理業のA等級を想定。地下鉄構造物の新設と改良、改修での実施設計の実績などを求める。
22年度以降に建築と設備の実施設計を発注する考えだ。
現在の南北線さっぽろ駅は、1日の平均乗車人員が5万人を超える混雑が常態化。北側の階段にエスカレーターが設置されていないことから、大きな荷物を抱えた旅行者や高齢者は南側に1基しかないエレベーターを利用せざるを得ない状況だ。
一方で、駅周辺では再開発事業が複数計画されている。さらに30年度の北海道新幹線札幌延伸、冬季五輪・パラリンピック招致などに向け、混雑緩和のための整備の必要性が高まっている。
(北海道建設新聞2021年6月16日付12面より)
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