13件増の71件 申請手続き簡略化など利用しやすく
札幌市建設局が取り組む建設業人材確保・育成支援事業に関する4つの助成制度で、2020年度の利用実績は71件となり前年度を13件上回った。20年度から都市局や水道局、交通局など全部局に対象を拡大したほか、申請手続きの簡略化などを背景に利用件数の増加につながった。同局では制度の周知に力を入れ、さらなる活用につなげたい考えだ。
同局は15年度から①工事現場などでの女性用トイレ設置や女性用更衣室の設置費助成②女性の作業服・安全帯・ヘルメットなどの装備品購入費助成③インターンシップ受け入れ助成④大型特殊免許取得費助成―の4つの助成制度を設けて支援をしている。
20年度からは利用促進に向けて建設局と下水道河川局だけでなく、都市局や交通局、水道局など全部局に対象を拡大。提出書類の簡素化や申請手続きの簡略化も進めた。インターンシップの助成金では、これまで3日以上の研修で10万円としていた要件に、2日の研修で7万円の要件も加えた。
20年度の利用状況を見ると、女性トイレ・更衣室設置が15件、女性の作業服などの装備品購入助成が10件、企業のインターンシップ受け入れ助成が30件、大型特殊免許取得費助成が16件。
インターンシップ受け入れ助成は、前年度と比べ8件増加した。30件のうち、都市局が5件、水道局と交通局が各1件と対象を拡大した効果も出始めている。
このほか、女性用トイレ・更衣室設置と女性の作業服など装備品購入でも水道局で各1件の活用があった。
建設局では、さらなる活用に向けて各助成制度の周知に力を入れるほか、より使いやすい制度内容になるよう随時見直しに向けた検討に取り組む考えだ。
(北海道建設新聞2021年6月28日付14面より)