同校で03年以来の快挙、全国へ挑戦
6月29日に旭川高等技術専門学院で開かれた第21回高校生ものづくりコンテスト北海道ブロック大会で、旭川工高建築科2年の菊地夏光さんが木材加工部門の最優秀賞に輝いた。同校生徒が最優秀賞を獲得したのは2003年以来の快挙。菊地さんは11月の全国大会を控えるほか、22年度に予定されている若年者ものづくり競技大会への出場権も得た。
高校生ものづくりコンテストは建築系の高校に通う生徒が技術・技能を競う大会。木工部門は全道の工業系高校から17人の生徒が参加した。
課題となったのは屋根の軒を支える部分で、垂木と接続する三角形の部材を作成。3時間の制限時間内にのみやのこぎりで加工して組み上げ、出来栄えや精度を評価する。
菊地さんはものづくりに携わりたいという思いから建築科を選択。ことし4月から毎日、課題の制作に取り組んできたが、5月の緊急事態宣言発出で大会が1カ月延期になったことを受け「一時はモチベーションが下がった」と話す。
本番では「緊張して墨付けに失敗」するトラブルもあったが、その後集中を取り戻して時間内に完成させ、最も高い評価を受けた。「賞を取れるとは思っていなかったのでびっくりした」と明かす。
11月に予定されている全国大会では全く別の木工品を図面から起こして作成するという、より難易度の高い課題に挑むため、夏休みも練習に励む必要があるという。「時間内に完成させるのが第一。良い成績を残したい」と意気込みを見せた。
指導に当たった高島浩建築科長は「真面目な取り組みが受賞につながった。さまざまな可能性にチャレンジしてほしい」と期待を寄せている。(旭川)
(北海道建設新聞2021年7月9日付16面より)