冬季に改装 22年秋開業
JR北海道の島田修社長は14日の記者会見で、帯広駅前のビジネスホテル「JRイン帯広」をサービス付き高齢者向け住宅に業態転換すると発表した。11月30日にホテル営業を終えて冬季に改装工事に入り、2022年秋に入居を始める。建物が築21年を経過し、大規模改修を検討する中、「アフターコロナを見据え、ホテル継続の場合と収支見込みを比べた結果、サ高住への転換を決定した」(島田社長)。
同ホテルは2000年1月開業の旧「ホテルヒーロー」をJRが買収・改装して11年6月にJRインとして開業した。サ高住は仮称「ブランJR帯広駅前」。JRは12年春以来、札幌と小樽で同シリーズの施設を5棟展開している。いずれもミサワホーム北海道が賃借して運営し、帯広でも同じ形式を取る。改装工事の設計施工もミサワホーム北海道が手掛ける。
ホテルは共同浴場や食堂などを備えるため、サ高住への転換が比較的容易という。建物はRC造9階建てで延べ4305m²。複数の客室をつなげて1戸に造り替えるなどの改装を施し、現在の137室を49戸にする。内訳は1ルーム21戸、1LDK14戸、2LDK14戸。
駅前でバスターミナルや病院、商業施設などが徒歩圏にある好立地を生かし、入居者を獲得する。事業費は約7億5000万円で、うち1億円弱についてサ高住整備事業の補助金を申請する予定だ。
(北海道建設新聞2021年7月15日付2面より)