工事伐採木活用しアート 柿本拓哉写真展

2021年07月20日 15時00分

インフラ整備の裏で果てる命に光

 工事のために伐採した木を活用したアート展示「柿本拓哉写真展」が、札幌市中央区のギャラリーNOTHING(RITARU COFFEE内)で開かれている。インフラ整備の裏で果てる命に光を当てている。

真っ白な空間に配された写真群

 きっかけは、北大札幌研究林内の橋の撤去だ。昨年、老朽化を理由に札幌冬季五輪時に建設した橋の取り壊しを決定。それに伴って道路を新設することになり、74本の木が伐採された。

 北大科学技術コミュニケーション教育研究部門(CoSTEP)特任講師でアーティストの朴炫貞(パク・ヒョンジョン)氏は、廃木を活用した作品展示を目指し、伐採前にバイオアートプロジェクト「アノオンシツ」を発足。昨年9月、切り倒す前の木々をピンクのナイロン糸で結ぶなど、現場をアート作品にした。今回の写真展は同プロジェクトと連携している。

 テーマは「翳(かげ)」で、倒されたニセアカシアやイチイなどを暗がりの中で撮影した。チェーンソーの傷跡が残る木目や、皮のめくれ上がった切り株などを壁一面に配し、夜の森にいるような静けさを表現した。

 写真家の柿本氏は、どれも道内に多い木々のため、さまざまな地域で応用可能なイベントとし、「普段見えにくいものをあえて見ることで、何かを感じてもらえれば」と話す。

 木の展示は20日まで、ポートレートの展示は21日から8月1日まで。

(北海道建設新聞2021年7月19日付14面より)


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