東京2020五輪・パラリンピック競技大会がいよいよ始まる。23日の開会式を前に、札幌市内では21日にサッカー女子の1次ラウンドがスタート。マラソンコース沿道の大通公園西10丁目西側芝生広場には五輪シンボルのモニュメントが設置された。コロナ禍での無観客試合など異例の大会。世界中から注目されている。
市内では、サッカーが21―28日、競歩が8月5、6日、マラソンが同7、8日に開催される。
会場整備も着々と進む。19日にはマラソン・競歩競技大会に向けたシティープロモーションの一環として、五輪シンボルのモニュメントが設置された。モニュメントは土台を合わせて高さ3・5m、幅5・5m、重さ約3㌧の金属製で、製作・設置費用は875万円。
設置期間は9月5日までを予定。撤去後の活用については、IOCと協議し決定する方針だ。
市スポーツ局の佐藤美賀国際大会担当部長は「(沿道から)応援の声がない選手たちにエールを送りたい」と話す。
そのほかにも、市はマラソンコース沿道の歩道にマラソンコースの距離表示銘板を設置。加えて、19日からは東京大会の統一的なデザインの旗やポスターをチカホ(札幌駅前通地下歩行空間)やマラソン・競歩のコースとなる札幌駅前通などに飾る「シティドレッシング」(都市装飾)も開始し、無観客観戦への協力を呼び掛けている。
新型コロナウイルスの感染拡大により五輪は1年延期となったが、市は感染対策と並行する形で準備を進め、大会開催にこぎ着けた。中田雅幸スポーツ局長は感染対策に協力する市民やボランティア、経済界、建設団体に感謝した上で、「組織委とも連携し、無事に2020大会を終えることにより、札幌市で2030年の冬季五輪・パラリンピックが開催できることを示したい」と話している。
(北海道建設新聞2021年7月21日付12面より)