道内各地で厳しい暑さ 熱中症とコロナ対策、現場で工夫も

2021年07月26日 10時00分

マスク着用、適切に

猛暑の中、マスクを着用しての作業には注意が求められる

 道内各地で連日、厳しい暑さが続いている。18日は足寄町で37・5度を記録し、19日には札幌市でも21年ぶりの猛暑日になった。20日は芽室町で猛暑日を観測し、30度以上の真夏日は86地点に上った。この暑さは当分続く見通しだが、道内では新型コロナウイルス感染症も再び増加傾向にある。工事最盛期を迎える建設現場は多いが、熱中症対策とコロナ対策をバランスよく講じて、この夏を乗り切りたい。(熱中症対策取材班)

■各場面に適したマスク使用を

 気温の高い建設現場でのマスク着用は熱中症リスクと隣り合わせだ。新型コロナ対策は大事だが、熱中症予防の観点からマスクを外したほうがよい場合もある。

 2020年度に実施した厚生労働科学特別研究事業では①マスク着用によって呼吸時の負担感が増加し、飛沫飛散防止の効果が高いものでは息苦しさを強く感じる②軽い負荷運動はマスクの有無で深部体温の上昇に差がない③マスク内部は酸素濃度の低下、二酸化炭素濃度の上昇が見られた―との知見が得られた。

 現段階ではマスク着用による感染防止効果と、熱中症リスクは明らかになっていない部分も多いが、高負荷作業中は血液中のガス濃度の変化に注意が必要だ。

 厚生労働省は、作業中に他の作業員と接近することがない(2m以上)か、接近することがあっても会話せず短時間で済む場合は、作業中のマスク着用は不要とする。

 ただ、朝礼や作業工程の確認、休憩・食事、工事用エレベーターでの集団移動など、作業員同士が集まる場面がある。そうした場合に備えて各者がマスクを携帯しつつ、現場管理者はマスクを着用するべき場面の特定と、作業員一人一人への周知が重要になる。

 また同省は、建設現場での使用を想定して各種マスクの特性をまとめた(表参照)。各作業に応じ熱中症対策に適したマスクの選択が重要で①作業負荷②作業時の人との距離③作業場所の状況④連続作業時間⑤コミュニケーションの取りやすさ―を考慮して選択するとよい。

■WBGT値把握し休憩も適宜

 厚労省は5月から「STOP!熱中症 クールワークキャンペーン」を展開。現場でのWBGT値(暑さ指数)の適時把握を呼び掛け、冷房設備の設置や休憩場所の整備など、測定したWBGT値に応じた対策を取るよう求めている。

 7月は重点取組期間で小まめな水分・塩分摂取のほか、WBGT値の急上昇が予想される場合は作業中断も必要とし、少しでも体に異常があった場合は病院搬送などを要請している。睡眠不足や体調不良の作業前確認、巡視頻度の増加で作業員の健康管理に努めるよう促している。

 各企業も暑さ対策に取り組む。こぶし建設(岩見沢)は現場と現場事務所が離れている場合に、太陽光利用のエアコンを備えた休憩所を導入している。第一施工管理部の皆川英嗣次長は「熱中症は冷やすことが大事。少しでも体調が悪いと感じたら、エアコンが効いた休憩室で休んでもらっている」と話す。

 植村建設(赤平)総務管理部の伊藤哲也主任によると、統合小建設で3社共同体の作業着を作る際にファン付きの空調服をそろえ、現場での暑さ対策に用いているという。

 旭川市総合庁舎建て替えA工区の現場代理人を務める新谷建設(旭川)の利波寛之建築部長は、現場にクールミストを置いた。プレハブの休憩所だけでなく仮設の休憩所も増設し、建物内にもベンチを置いて休憩を取りやすいよう工夫する。

 美瑛町発注の北瑛旭第6線道路改良1工区を施工する丸善建設(美瑛)の現場代理人は「連日猛暑なので、適宜休憩を取るよう呼び掛けている」と話す。作業員の一部にはヘルメットに装着する熱中症計を配布するなど、対策に努めている。

(北海道建設新聞2021年7月21日付1面より)


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