総額は15%減の2080億円
北海道建設新聞社は、2021年度第1四半期(4―6月)のゼネコン道内受注高ランキングをまとめた。首位は民間建築を中心に270億6600万円を受注した竹中工務店。第1四半期での200億円超えは18年度の中山組以来となる。これに中山組、伊藤組土建、鹿島、砂子組と続く。上位50社の受注総額は前年度同期比14.5%減の2080億2000万円。土木部門は前年度同期並みを確保できたものの、建築部門は2割以上減少した。(51位以下は8―9面に)
上位10位のうち受注額が100億円を超えたのは5社で、前年度同期より4社減った。
首位の竹中工務店は自己記録を更新。商業施設ススキノラフィラ跡地の札幌すすきの駅前複合開発計画を請け負い、民間建築で267億8100万円に上った。
中山組は162億3900万円を受注して2位。官庁土木で幾春別川総合開発の盤の沢地区付け替え道路や菊面沢地すべり対策、民間建築でクリーンリバーのフィネス平岸スクエア新築などを担った。
3位の伊藤組土建は126億1400万円。官庁建築で札幌市交通局の電車事業所改良建築、民間土木で北8西1地区再開発の地下通路新設、民間建築で札幌大新棟建設第1期などを受注した。
鹿島は104億2200万円で4位につけた。再生エネルギー関連施設の受注により民間土木は91億3600万円に上った。
5位は101億2400万円で砂子組。長谷工不動産の仮称ブランシエラ札幌円山北新築や札幌開建の石狩川改修漁太地区盛土材改良、道央圏連絡道路南幌町南12線改良などを積み上げた。
熊谷組は68億8700万円の受注で6位。仮称ニトリ石狩DC新築を獲得して民間建築を大きく伸ばした。
7位は宮坂建設工業で62億9900万円。札幌開建の石狩川改修北栄橋西工区周囲堤や12号岩見沢市大和こ線橋撤去のほか、室蘭開建の勇払東部地区厚幌導水路災害復旧で豊沢上流第2工区や梁川分水工上流工区を請け負った。
8位の岩田地崎建設は、小平町の小平浄水場建設を共同体メイン、道縦貫道七飯町大沼トンネル避難坑西大沼工区新設を共同体サブでそれぞれ受注。61億6300万円を計上した。
大成建設は道縦貫道七飯町大沼トンネル避難坑峠下工区新設を共同体メインなど60億4600万円を積み重ね、9位につけた。
10位は49億3200万円の道路工業。230号札幌市定山渓舗装や40号音威子府村音威子府トンネル舗装などを獲得した。
このほか、橋本川島コーポレーションが前年度同期の28位から11位、松本組が16位から13位、鈴木東建が66位から15位、川田工業が25位から17位、萩原建設工業が22位から20位にそれぞれ上昇。50位以内の道内企業は2社増の38社で、うち12社が51位以下からランクインしている。
分野ごとの上位5社は、官庁土木が①中山組②道路工業③砂子組④松本組⑤宮坂建設工業、民間土木は①鹿島②大成建設③伊藤組土建④NIPPO⑤日本道路、官庁建築が①伊藤組土建②丸彦渡辺建設③岩田地崎建設④橋本川島コーポレーション⑤中山組、民間建築は①竹中工務店②熊谷組③伊藤組土建④砂子組⑤エフリードとなっている。
50社の受注総額は2080億2000万円。前年度同期を14.5%下回ったものの2000億円台は維持し、調査の集計方法を暦年から年度に変更した07年度以降では3番目に高い数字となっている。
内訳を見ると、土木部門は1053億8600万円で0.9%増。官庁土木が847億5000万円で3.2%減少した一方、民間土木は216億2800万円で21%増えた。
建築部門は26.3%減の1379億2700万円。官庁建築は156億6300万円で54.9%、民間建築は859億7800万円で16.7%それぞれ下回った。官庁建築は札幌市の駒岡清掃工場更新など大型案件の反動減が響いた。
官庁が17.8%減の1222億600万円、民間が11.1%減の1211億800万円だった。
回答した51位以下を含む1社当たりの平均受注額は13億4600万円。前年度同期から6.9%減少した。
(北海道建設新聞2021年8月5日付1面より)
北海道建設新聞2021年8月5日付1面には、1位から50位までの総額、前年同期比、内訳などをまとめた表を掲載しています。また、8―9面には51位以下の表を掲載しています。閲覧は新聞本紙をご覧ください。