夕張市教育委員会は、2021―20年度を計画期間とする学校施設等長寿命計画をまとめた。今後5カ年の実施計画では、石炭博物館で模擬坑道の再開に向けた復旧工事や電気設備に含まれている低濃度PCB処分に伴う機器更新などを見込んでいる。
市内の7施設が対象。安全性、快適性、学習活動への適応性、環境への適応性、地域の拠点化の観点から施設整備をする。
1979年建設の石炭博物館は、本館がRC造、2階、延べ2009m²、地下展示場が延べ639m²の規模。17年に大規模改修を実施済み。模擬坑道は19年4月の火災で復旧工事が必要なほか、石炭博物館の電気設備に低濃度PCBが含まれており、法で定める処理期限の26年度末までに更新が必要となっている。
88年建設の夕張小は10年に大規模改修を実施済み。80年建設の夕張中は、09年に耐震補強と大規模改修を実施済み。いずれも、浄化槽、給水設備、暖房などは老朽化が進み、照明設備LED化なども必要だ。
01年建設の平和運動公園は、野球場スコアボードが電気設備の老朽化で表示されないケースがあることから、今後改修が必要な状態だ。
ゆうばり文化スポーツセンターは、86年建設のスポーツセンターと、88年建設のテニスコートセンター施設で構成。16年に暖房設備を改修済みだが、電気設備の老朽化で機器更新が必要で、その際、照明設備LED化も進める。
今後5カ年の実施計画(個別修繕)によると、石炭博物館の改修のほか、ゆうばり小・夕張中で照明設備のLED化、平和運動公園野球場でスコアボードの電気設備改修、ゆうばり文化センターの電気設備更新(照明設備LED化)、清水沢プール内壁の塗装補修などを見込んでいる。
(北海道建設新聞2021年8月25日付12面より)