スタートアップシティサッポロ
札幌市やさっぽろ産業振興財団などで構成するスタートアップシティサッポロ事務局は、さっぽろ連携中枢都市圏内の12市町村と連携し、地域・行政課題を解決するスタートアップ法人や個人を募集している。共通テーマに交流人口・関係人口の創出を設定。採択されると、プロジェクト1件当たり最大50万円の支援金や、実証実験に必要な支援サービスなどを受けることができる。第1期の締め切りは30日となっている。
さっぽろ連携中枢都市圏は札幌、小樽、岩見沢、江別、千歳、恵庭、北広島、石狩、当別、新篠津、南幌、長沼の12市町村で構成する。
この取り組みは地域課題をスタートアップとの協働で解決を目指す、行政オープンイノベーションプロジェクト。2020年度に初めて募集し、14の募集テーマに対して59件のアイデア応募があった。うち「ニューノーマル時代の新しい観光サービス」や「スマート農業」に関するプロジェクト3件を採択した。
12市町村共通テーマのほか、自治体ごとの個別テーマを設定。札幌市は行政DXの推進、情報発信のスマート化などを挙げている。
参加資格は先進的な技術やアイデアを有し、地域や行政課題の解決策を持つスタートアップ、地域や行政と協働して新規事業の創出を目指すスタートアップか個人。同事務局の公式ページから応募できる。
事務局や自治体との面談審査を経て、4件程度を採択する見通し。第1期は30日まで、第2期は10月22日まで受け付ける。1期目で応募が多数の場合、2期目の募集をしない可能性がある。
各自治体の個別テーマは左記の通り。
▽札幌市=行政DX推進、市有スペースの有効活用・にぎわいづくり、情報発信のスマート化、火災予防・救急要請につながる事故の予防
▽小樽市=事業承継推進
▽千歳市=市有スペースの有効活用・にぎわいづくり
▽恵庭市=マイクロツーリズム推進・新しい観光サービス創出、多文化共生・外国人居住者への支援
▽北広島市=行政DX推進、情報発信のスマート化
▽石狩市=地場産品PR・販路拡大
▽当別町=スマート農業、ドローンを活用した産業創出
▽新篠津村=スマート農業、地場産品PR・販路拡大、子育て支援
▽南幌町=スマート農業、MaaS推進
▽長沼町=地場産品PR・販路拡大、温泉源泉の水溶性天然ガス活用
(北海道建設新聞2021年9月15日付10面より)