4年越し復旧へ 留萌港で倒壊した灯台を再建

2021年10月02日 10時00分

堀松建設工業が担当

 4年越しの灯台本復旧へ―。留萌港西防波堤の整備と灯台本復旧が着実に進んでいる。留萌開建は27日、同開建が発注し堀松建設工業が手掛ける留萌港ほか1港防波堤その他建設の現場で記者説明会を開いた。2017年12月の暴風雪で倒壊した灯台を再建するもので、細心の注意を払って新たな灯台が設置された。

細心の注意を払って新灯台を設置した

 道内では17年12月25日から27日にかけて、急速に発達した低気圧による暴風雪が原因で、広範囲にわたって住宅や公共施設で被害が起きた。26日には留萌港で、西防波堤の灯台が海中に転落するという一大事が起き、仮灯台で対応する日々が続いていた。

 工事は、既設防波堤の老朽化や堤体の安全確保といった課題が立ちはだかったが、綿密な協議を重ね19年6月に着手。上部コンクリートの打ち換えや胸壁の延伸、80㌧の消波ブロック設置などを通じ、越波対策や港内の静穏度向上に努めてきた。

 21年度は、堀松建設工業が防波堤改良と、第一管区海上保安部が発注した留萌港西防波堤南灯台復旧を担当。

 灯台はコンクリート製で、高さ15・3m、本体の直径が2・9m、基礎部分の直径が4・6m、重量は約145㌧の規模。光の到達距離は約14㌔となっている。

 設置場所は、高さ3・3m、幅8mの基礎コンクリートの台座。起重機船からクレーンで吊り上げられた灯台は、作業員らがかたずをのんで見守る中、台座上部の直径5m、深さ1mの設置部へ無事設置され、復旧に大きく前進した。

 今後は電気系統の整備に着手し、10月中旬から下旬にも悲願の本復旧を遂げる予定だ。(留萌)

(北海道建設新聞2021年9月29日付12面より)


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